春蝶は「落語は『虚実皮膜』というのか、フィクションと現実の間にある“真実”みたいなものを描いてきた芸だ。『どうやれば今の人たちに伝わるか』を意識する」と語る。同作を高校で語った際には生徒たちが涙する場面があったという。「今を生きる若者の悩みに、あの時代の少女たちの言葉が響いたのではないか」と手応えを感じている。
これまでに100回以上、高座にかけた「ニライカナイ~」の沖縄初演は2017年。「終演後は楽屋で30分間は動けなかった」と振り返るほど力が入った。「今回、慰霊の日に合わせた公演を集大成にしたい」と意気込んだ。入場料は前売り3千円。問い合わせは実行委員会(仲村)、電話080(6601)0757。(社会部・真栄里泰球)