沖縄は6月23日、住民を巻き込んで20万人超が犠牲となった沖縄戦から80年の「慰霊の日」を迎えました。激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園では、県などが主催する沖縄全戦没者追悼式が開かれるほか、県内各地で犠牲者を悼み平和を誓う催しが営まれます。
【16時過ぎ 沖縄市のコザ・ミュージックタウン】
ミュージックタウン1階の音楽広場では、平和を願う音楽イベント「うむいのわ」が開かれている。沖縄市出身の4人組バンド「轟」が「あなたと僕とが出会えたこの時この場所でのキセキが僕等の平和」と歌った。来場者らは一緒に訪れた家族や友人と音楽を楽しめる平和なひと時を噛み締めた。
【15時 南城市知念久原の公民館】
南城市知念久原区主催の慰霊祭が始まる。今年は、大城盛幸区長が地域のお年寄りによるミニ講話を企画。焼香後は、地元が沖縄戦当時どんな様子だったかを学ぶ時間に。
【15時 石垣市のバンナ公園】
八重山戦争マラリア犠牲者追悼式が開かれる。戦中に八重山の住民は、旧日本軍の命令によって蚊の媒介で感染するマラリア有病地帯へ強制避難させられた。八重山の人口で半数を超える1万6884人が感染し、死者は3647人に上った。地上戦がなかった八重山で悲劇として語り継がれている。
【14時5分ごろ 糸満市の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式に参列したサッカー日本代表の森保一監督と玉城デニー知事が対談。
【13時45分 糸満市米須】
魂魄の塔には朝方に比べて、多くの花々や飲み物などが供えられていた。
【12時53分ごろ 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
追悼式での石破茂首相のあいさつ中、大宜味村の男性は「沖縄を戦場にするな」「ウチナーンチュ、声を上げろ」などと叫んだ。男性は、先島諸島などが軍事力強化しているとし「戦後80年経ったが、声を上げて主張しなければ何も変わらない」と危機感を募らせた。退場していく姿を見た参加者から拍手が送られ、ヤジにかぶせるように石破首相の声が大きくなる。
【12時41分 那 覇市首里の一中健児之塔】
首里高校のなぎなた部や空手部が恒久平和を願い演武を奉納した。
【12時31分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式で玉城 デニー知事が平和宣言を読み上げた。
【12時半すぎ 宮古島市のマティダ市民劇場】
宮古島市全戦没者追悼式・平和祈念式は今年、多くの参加者を収容できるマティダ市民劇場で開催され、みやこ少年少女合唱団が「平和への思い」を歌った。式典後の第2部では宮古島や沖縄本島の劇団などで作る「チーム623」による戦争劇「知られざる沖縄戦~宮古島の戦争の話」が上演される。
【12時12分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式会場で児童合唱団が平和への思いを込めて「月桃の花」などを合唱する。
【12時10分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄戦全戦没者追悼式会場で献花を終え、石破茂首相が参列者に一礼する。
【12時5分 糸満市摩文仁】
沖縄戦全戦没者追悼式の会場には、たくさんの報道陣が全国から集まっていた。
【正午過ぎ 那 覇市のタイムスビル1階】
タイムスビルでは、沖縄戦などで亡くなった人々を悼む「平和の礎」の全刻銘者24万2567人の氏名を掲載した新聞が掲示されている。
正午前に沖縄市から夫婦で訪れた仲舛盛順さん(62)は「身内に戦死した人はいないと聞くが、故郷の伊計でもこんなに亡くなっている。知り合いの親戚もいるだろう」と名前を指でおった。戦後80年県外在住の兄に届けたいとスマートフォンで撮影していた。
【正午ごろ 国頭村戦没者慰霊の塔】
家族5人で塔を訪れた金城由紀乃さん(40)は手を合わせ「ここでは悲しい沖縄戦があった。その歴史を理解しながら、子どもたちには平和な世の中だけを生きていってほしい」と願った。祖母が戦争体験者だといい、3人の子どもに「聞いて、大事な話をするよ。きょうはね、沖縄戦が終わったとされる日。平和を願う思いは、この線香の匂いに乗ってお空に届いていくんだって」と語りかけた。息子の稀一郎さん(9)は「普段家で戦争の話はあまりしないけど、きょうは平和でいられますようにって伝えた」とはにかんだ。
【正午 北谷町砂辺】
当時の北谷村砂辺区から避難した約300人が身を寄せた北谷町砂のクマヤーガマで平和学習ツアーが開かれ、地元住民らが黙とうをささげた。
【正午 名護小学校】
慰霊の日で学校は休み。体育館では、大会に向け練習に励む同小の女子バレー部が練習の手を止め、糸満市摩文仁の方角に向けて1分間の黙祷をささげた。チームキャプテンの渡久地梨亜さん(11)は、ひいおじいちゃんの体験を思い出しながら「戦争で亡くなった人の気持ちを想像した」と80年前に思いをはせた。
【正午 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄戦全戦没者追悼式の会場そばで県民らが黙祷。
正午、沖縄戦全戦没者追悼式の会場そばで黙祷する県民ら
【正午 浦添市沢岻の慰霊之碑前】
自治会主催の慰霊祭で参列者が全戦没者に黙祷をささげた。
正午、浦添市沢岻の慰霊之碑前で開かれた自治会主催の慰霊祭で全戦没者に黙祷を捧げる参列者ら
【正午 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄戦全戦没者追悼式の会場で参列者が黙祷。
正午、糸満市摩文仁の沖縄戦全戦没者追悼式の会場で黙祷を捧げる参列者ら
正午、糸満市摩文仁の沖縄戦全戦没者追悼式の会場で黙祷を捧げる参列者ら
【正午 コザしんきんスタジアム・沖縄セルラースタジアム那覇】
コザしんきんスタジアムでは、高校野球1回戦の北谷―浦添工業の試合を一時中断。両チームのナインが正午の時報に合わせて静かに黙とうした。沖縄セルラースタジアム那覇でも浦添商業―知念の試合を一時中断し、両校の選手と応援団が摩文仁方向のスコアボードを向いて黙祷した。スタンドで大太鼓を鳴らし応援していた浦添商2年の又吉護佐一さんは「今、毎日野球ができていることに感謝の気持ちを忘れてはいけない」と語った。
高校野球の試合を一時中断して、正午の時報に合わせて静かに黙とうする北谷ナイン=23日、コザしんきんスタジアム
【11時48分 糸満市摩文仁】
石破茂総理が沖縄全戦没者追悼式会場に入る。
【11時47分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式会場には、招待客や一般参加者ら多くの人が訪れている。テントはあるものの気温も湿度も高く、参加者はうちわをあおぎながら開式を待っていた。
【11時45分 糸満市米須の魂魄の塔】
魂魄の塔には続々と人が。家族で毎年足を運ぶというお笑い芸人の仲座健太さんは、父親の祖母が犠牲となった。「ひいおばあに『みんな元気で頑張っているよ』と、顔を見せに来るのが大切だと思って来ています」
【11時44分 糸満市摩文仁】
玉城 デニー知事が沖縄全戦没者追悼式会場に入る。
【11時21分 糸満市摩文仁の平和の礎】
沖縄全戦没者追悼式の会場の外になる平和の礎で、大勢の警察官が巡回している。
【11時10分 名護高校敷地内にある南燈慰霊之塔】
県立三中に通う兄を沖縄戦で亡くした新垣悦子さん(85)=名護市。どこで命を落としたのか知りたくて、本や資料で兄の玉城宏訓さんの名前を探す。沖縄戦の実相をゆがめる県外の政治家に「想像して物を言うからああいう発言になる。もっと勉強しなさい」と語った。
【11時 糸満市摩文仁】
平和の礎周辺で沖縄タイムスの慰霊の日特別号外の配布が始まる。
【10時51分 沖縄市の泡瀬の塔】
沖縄市の泡瀬の塔で慰霊祭が開かれた。泡瀬の塔には918柱の名前が刻銘されている。親子が 「今日は天気が良くてよかったね」と語りかけながら、刻銘された名前に水をかけていた。
【10時40分 沖縄市の泡瀬の塔】
泡瀬の塔で開かれた慰霊祭で沖縄東中1年の豊里紗愛(せら)さんと沖縄東中3年の佐和田奏翔(かなと)さんが平和の詩を読んだ。豊里さんは「平和を守るためにできることは相手を思いやって生きていくこと」と語り、恒久平和を祈った。
【10時40分 糸満市摩文仁の平和の礎】
名古屋市から息子や妻と訪れた早坂好幸さん(87)。小学1年生の頃、満州で父と別れ、父は沖縄に出兵して戦死した。「礎に刻まれている名前は戦争で亡くなった方がこんなにいるという事実そのもの。沖縄に来られるのは今年が最後になるかもしれないが来られて良かった」
【10時5分ごろ 名護市】
糸満市の平和祈念公園から北に60キロ離れた名護市の南燈慰霊之塔でも式典が開かれている。県立三中、第三高等女学校の後輩に当たる名護高校の生徒たちが黙祷をささげた。
【10時 浦添市】
沖縄戦で激戦地となった浦添市でも追悼式が始まった。当時の住民の約4割が犠牲になった城間自治会の追悼式でも、全戦没者に黙祷をささげ、恒久平和への思いを新たにした。
【9時24分 糸満市摩文仁】
石破茂首相の到着を控え、機動隊員がお供え物を点検して回ることに、ハンスト中の具志堅隆松さんが抗議。警察側が話し合いに応じる。
【9時1分 糸満市伊原】
県遺族連合会などによる第64回平和祈願慰霊大行進が糸満市のひめゆりの塔前をスタート。県内外から400人が平和祈念公園まで約3キロの道のりを、平和を願いながら歩く。同会の我部政寿会長は「平和で豊かな社会がいつまでも続くことを願って行進しよう」
【8時40分ごろ 糸満市摩文仁】
米軍基地内の小学校で教師をしているステファニー・パウェルスキーさん(42)は、米海軍の衛生兵として従事し、戦死した米国人男性の追加刻銘を働きかけ、5月に実現させた。昨年夏、男性の元同僚の息子からフェイスブックを通じて連絡があり、その存在を知った。「刻銘されている全ての名前の背景には物語がある。80年間埋もれていた男性の人生の物語を掘り起こすことができた。今日訪れることができてうれしい」
【8時36分 糸満市米須の魂魄の塔】
気温が30度に迫る中、花に交じってブロック氷が手向けられていた。
【8時32分 糸満市摩文仁の平和の礎】
読谷村親志出身で姉妹の仲西道世さん(55)、仲田ナオミさん(57)は、母の幼なじみの上間盛常さんと盛金さんを参拝した。盛常さんと盛金さんは、母と一緒に避難してくれたという。生前、母が毎年のように参拝していた。ナオミさんは「今は自分たちも含めて平和ボケしてきている。しかし沖縄はいつでも戦場になりうるという危機感も常に抱いている」と語った。
【8時半過ぎ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎では、母やきょうだいら家族6人の名前が刻まれている伊敷アキ子さん(90)=糸満市=が家族の名前をなでていた。「米軍にガス弾を投げ込まれて隠れていたガマを出た。戦争は二度とあってほしくない」と語った。
【7時半ごろ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎を訪れた那覇市の上地ヒデ子さん(90)。兵隊に取られて命を落とした3人の兄やめいの名前が刻まれている。花を手向けた後にじっと手を合わせ「優しい兄たちで、自分をかわいがってくれた。元気なうちは、毎年来ます」と話した。
【7時過ぎ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎を訪れた與那嶺栄昌さん(88)=南風原町=は、戦争で命を落とした両親や弟に手を合わせました。「戦後は戦争孤児として生きた。他の人は親がいるのに、自分には親がいなくてなんでこんなに苦しいのかなとずっと思っていた」
【7時過ぎ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎には宜野湾市の鳥越佐代子さん(82)の歌声と三線の音色が響き渡る。本島北部で命を落とした祖父・照屋唯良さんの名前を前に「タンメー、絶対平和が続くようウニゲーサビラ」と声をかけながら歌った。
【7時過ぎ 糸満市摩文仁】
摩文仁の丘に建つ国立沖縄戦没者墓苑と周辺の他府県の慰霊塔には、沖縄の人のほか、県外各地から集まった慰霊ツアーの参加者50人余の姿もあった。
【6時41分 糸満市米須の魂魄の塔】
魂魄の塔には、早朝から多くの花が手向けられている。
【午前6時40分ごろ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎を訪れた呉我春之介さん(39)=糸満市=は、息子2人に「お父さんのおばあちゃんのきょうだいの名前だよ」と家族の歴史を伝えた。西田昌司参院議員の「ひめゆり発言」を巡り、「政治家の方々は、各地の戦争について学んだ上で職務を全うしてほしい」と願う。
【6時20分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
平和祈念公園内の売店では、西原町から来た47歳と18歳の親子が供花を買い求めた。「親族の誰かが亡くなったわけではない。ただ沖縄は誰かとつながっているから、毎年手を合わせに来ています」と話した。
【6時10分 糸満市米須の魂魄の塔】
魂魄の塔を訪れた真榮城玄信さん(92)=嘉手納町=は2人の兄を亡くした。「兄貴たちが(天国から)見守ってくれて、自分は長生きできたと実感している。戦争が起こらないように、毎年祈り続けなければならない」
【5時49分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
朝日が昇り、「平和の火」を照らした。
【5時15分 糸満市米須の魂魄の塔】
最初に訪れた仲村光子さん(80)=沖縄市=は、本島南部のどこで亡くなったか分からない父(享年27)のため、毎年早朝に足を運ぶ。「ここにいるんじゃないかと思って。来られるうちは来続けたい」
【5時10分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
「平和の火」を前に、家族連れや報道陣など、日の出を待つ人たちがいた。きょうの日の出時刻は5時38分。
【4時7分 糸満市摩文仁の黎明之塔】
ハンスト中の具志堅隆松さんが丘を登ってくる。「自衛隊はホームページに牛島司令官の辞世の句を再掲載するなど、強い意志を感じる。また参拝するかもしれない。県民としては受け入れないと示したい」
【3時40分 糸満市摩文仁の黎明之塔】
牛島満司令官らをまつる塔は埼玉県の男性(64)によって日の丸や旭日旗で飾り付けられている。公園の許可はないが、男性は「慰霊の気持ちを表したい」。陸上自衛隊の集団参拝は現在まで確認されていない。
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【16時過ぎ 沖縄市のコザ・ミュージックタウン】
ミュージックタウン1階の音楽広場では、平和を願う音楽イベント「うむいのわ」が開かれている。沖縄市出身の4人組バンド「轟」が「あなたと僕とが出会えたこの時この場所でのキセキが僕等の平和」と歌った。来場者らは一緒に訪れた家族や友人と音楽を楽しめる平和なひと時を噛み締めた。
【15時 南城市知念久原の公民館】
南城市知念久原区主催の慰霊祭が始まる。今年は、大城盛幸区長が地域のお年寄りによるミニ講話を企画。焼香後は、地元が沖縄戦当時どんな様子だったかを学ぶ時間に。
【15時 石垣市のバンナ公園】
八重山戦争マラリア犠牲者追悼式が開かれる。戦中に八重山の住民は、旧日本軍の命令によって蚊の媒介で感染するマラリア有病地帯へ強制避難させられた。八重山の人口で半数を超える1万6884人が感染し、死者は3647人に上った。地上戦がなかった八重山で悲劇として語り継がれている。
【14時5分ごろ 糸満市の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式に参列したサッカー日本代表の森保一監督と玉城デニー知事が対談。
森保監督は「スポーツを通して平和があるからこそ、好きなことができるということを発信していきたい」と話した。森保監督は長崎市出身で、選手や指導者として広島で長年過ごすなど、二つの被爆地とゆかりが深い。
【13時45分 糸満市米須】
魂魄の塔には朝方に比べて、多くの花々や飲み物などが供えられていた。
【12時53分ごろ 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
追悼式での石破茂首相のあいさつ中、大宜味村の男性は「沖縄を戦場にするな」「ウチナーンチュ、声を上げろ」などと叫んだ。男性は、先島諸島などが軍事力強化しているとし「戦後80年経ったが、声を上げて主張しなければ何も変わらない」と危機感を募らせた。退場していく姿を見た参加者から拍手が送られ、ヤジにかぶせるように石破首相の声が大きくなる。
【12時41分 那 覇市首里の一中健児之塔】
首里高校のなぎなた部や空手部が恒久平和を願い演武を奉納した。
【12時31分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式で玉城 デニー知事が平和宣言を読み上げた。
【12時半すぎ 宮古島市のマティダ市民劇場】
宮古島市全戦没者追悼式・平和祈念式は今年、多くの参加者を収容できるマティダ市民劇場で開催され、みやこ少年少女合唱団が「平和への思い」を歌った。式典後の第2部では宮古島や沖縄本島の劇団などで作る「チーム623」による戦争劇「知られざる沖縄戦~宮古島の戦争の話」が上演される。
【12時12分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式会場で児童合唱団が平和への思いを込めて「月桃の花」などを合唱する。
【12時10分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄戦全戦没者追悼式会場で献花を終え、石破茂首相が参列者に一礼する。
【12時5分 糸満市摩文仁】
沖縄戦全戦没者追悼式の会場には、たくさんの報道陣が全国から集まっていた。
【正午過ぎ 那 覇市のタイムスビル1階】
タイムスビルでは、沖縄戦などで亡くなった人々を悼む「平和の礎」の全刻銘者24万2567人の氏名を掲載した新聞が掲示されている。
正午前に沖縄市から夫婦で訪れた仲舛盛順さん(62)は「身内に戦死した人はいないと聞くが、故郷の伊計でもこんなに亡くなっている。知り合いの親戚もいるだろう」と名前を指でおった。戦後80年県外在住の兄に届けたいとスマートフォンで撮影していた。
【正午ごろ 国頭村戦没者慰霊の塔】
家族5人で塔を訪れた金城由紀乃さん(40)は手を合わせ「ここでは悲しい沖縄戦があった。その歴史を理解しながら、子どもたちには平和な世の中だけを生きていってほしい」と願った。祖母が戦争体験者だといい、3人の子どもに「聞いて、大事な話をするよ。きょうはね、沖縄戦が終わったとされる日。平和を願う思いは、この線香の匂いに乗ってお空に届いていくんだって」と語りかけた。息子の稀一郎さん(9)は「普段家で戦争の話はあまりしないけど、きょうは平和でいられますようにって伝えた」とはにかんだ。
【正午 北谷町砂辺】
当時の北谷村砂辺区から避難した約300人が身を寄せた北谷町砂のクマヤーガマで平和学習ツアーが開かれ、地元住民らが黙とうをささげた。
案内役の照屋正治さんは「真っ暗な中、多くの住民が避難し、たくさんの命を守ってくれた場所。今の平和があるのは、あの時を生き抜いた人々のおかげ」と語った。
【正午 名護小学校】
慰霊の日で学校は休み。体育館では、大会に向け練習に励む同小の女子バレー部が練習の手を止め、糸満市摩文仁の方角に向けて1分間の黙祷をささげた。チームキャプテンの渡久地梨亜さん(11)は、ひいおじいちゃんの体験を思い出しながら「戦争で亡くなった人の気持ちを想像した」と80年前に思いをはせた。
【正午 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄戦全戦没者追悼式の会場そばで県民らが黙祷。
正午、沖縄戦全戦没者追悼式の会場そばで黙祷する県民ら
【正午 浦添市沢岻の慰霊之碑前】
自治会主催の慰霊祭で参列者が全戦没者に黙祷をささげた。
正午、浦添市沢岻の慰霊之碑前で開かれた自治会主催の慰霊祭で全戦没者に黙祷を捧げる参列者ら
【正午 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄戦全戦没者追悼式の会場で参列者が黙祷。
正午、糸満市摩文仁の沖縄戦全戦没者追悼式の会場で黙祷を捧げる参列者ら
正午、糸満市摩文仁の沖縄戦全戦没者追悼式の会場で黙祷を捧げる参列者ら
【正午 コザしんきんスタジアム・沖縄セルラースタジアム那覇】
コザしんきんスタジアムでは、高校野球1回戦の北谷―浦添工業の試合を一時中断。両チームのナインが正午の時報に合わせて静かに黙とうした。沖縄セルラースタジアム那覇でも浦添商業―知念の試合を一時中断し、両校の選手と応援団が摩文仁方向のスコアボードを向いて黙祷した。スタンドで大太鼓を鳴らし応援していた浦添商2年の又吉護佐一さんは「今、毎日野球ができていることに感謝の気持ちを忘れてはいけない」と語った。
高校野球の試合を一時中断して、正午の時報に合わせて静かに黙とうする北谷ナイン=23日、コザしんきんスタジアム
【11時48分 糸満市摩文仁】
石破茂総理が沖縄全戦没者追悼式会場に入る。
【11時47分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
沖縄全戦没者追悼式会場には、招待客や一般参加者ら多くの人が訪れている。テントはあるものの気温も湿度も高く、参加者はうちわをあおぎながら開式を待っていた。
【11時45分 糸満市米須の魂魄の塔】
魂魄の塔には続々と人が。家族で毎年足を運ぶというお笑い芸人の仲座健太さんは、父親の祖母が犠牲となった。「ひいおばあに『みんな元気で頑張っているよ』と、顔を見せに来るのが大切だと思って来ています」
【11時44分 糸満市摩文仁】
玉城 デニー知事が沖縄全戦没者追悼式会場に入る。
【11時21分 糸満市摩文仁の平和の礎】
沖縄全戦没者追悼式の会場の外になる平和の礎で、大勢の警察官が巡回している。
【11時10分 名護高校敷地内にある南燈慰霊之塔】
県立三中に通う兄を沖縄戦で亡くした新垣悦子さん(85)=名護市。どこで命を落としたのか知りたくて、本や資料で兄の玉城宏訓さんの名前を探す。沖縄戦の実相をゆがめる県外の政治家に「想像して物を言うからああいう発言になる。もっと勉強しなさい」と語った。
【11時 糸満市摩文仁】
平和の礎周辺で沖縄タイムスの慰霊の日特別号外の配布が始まる。
【10時51分 沖縄市の泡瀬の塔】
沖縄市の泡瀬の塔で慰霊祭が開かれた。泡瀬の塔には918柱の名前が刻銘されている。親子が 「今日は天気が良くてよかったね」と語りかけながら、刻銘された名前に水をかけていた。
【10時40分 沖縄市の泡瀬の塔】
泡瀬の塔で開かれた慰霊祭で沖縄東中1年の豊里紗愛(せら)さんと沖縄東中3年の佐和田奏翔(かなと)さんが平和の詩を読んだ。豊里さんは「平和を守るためにできることは相手を思いやって生きていくこと」と語り、恒久平和を祈った。
【10時40分 糸満市摩文仁の平和の礎】
名古屋市から息子や妻と訪れた早坂好幸さん(87)。小学1年生の頃、満州で父と別れ、父は沖縄に出兵して戦死した。「礎に刻まれている名前は戦争で亡くなった方がこんなにいるという事実そのもの。沖縄に来られるのは今年が最後になるかもしれないが来られて良かった」
【10時5分ごろ 名護市】
糸満市の平和祈念公園から北に60キロ離れた名護市の南燈慰霊之塔でも式典が開かれている。県立三中、第三高等女学校の後輩に当たる名護高校の生徒たちが黙祷をささげた。
【10時 浦添市】
沖縄戦で激戦地となった浦添市でも追悼式が始まった。当時の住民の約4割が犠牲になった城間自治会の追悼式でも、全戦没者に黙祷をささげ、恒久平和への思いを新たにした。
浦城小6年の内間友輝斗さん(11)と翁長凜さん(12)は「平和はみんなで創り出すもの。沖縄から世界平和を発信していきたい」と平和へのメッセージを読み上げた。
【9時24分 糸満市摩文仁】
石破茂首相の到着を控え、機動隊員がお供え物を点検して回ることに、ハンスト中の具志堅隆松さんが抗議。警察側が話し合いに応じる。
【9時1分 糸満市伊原】
県遺族連合会などによる第64回平和祈願慰霊大行進が糸満市のひめゆりの塔前をスタート。県内外から400人が平和祈念公園まで約3キロの道のりを、平和を願いながら歩く。同会の我部政寿会長は「平和で豊かな社会がいつまでも続くことを願って行進しよう」
【8時40分ごろ 糸満市摩文仁】
米軍基地内の小学校で教師をしているステファニー・パウェルスキーさん(42)は、米海軍の衛生兵として従事し、戦死した米国人男性の追加刻銘を働きかけ、5月に実現させた。昨年夏、男性の元同僚の息子からフェイスブックを通じて連絡があり、その存在を知った。「刻銘されている全ての名前の背景には物語がある。80年間埋もれていた男性の人生の物語を掘り起こすことができた。今日訪れることができてうれしい」
【8時36分 糸満市米須の魂魄の塔】
気温が30度に迫る中、花に交じってブロック氷が手向けられていた。
【8時32分 糸満市摩文仁の平和の礎】
読谷村親志出身で姉妹の仲西道世さん(55)、仲田ナオミさん(57)は、母の幼なじみの上間盛常さんと盛金さんを参拝した。盛常さんと盛金さんは、母と一緒に避難してくれたという。生前、母が毎年のように参拝していた。ナオミさんは「今は自分たちも含めて平和ボケしてきている。しかし沖縄はいつでも戦場になりうるという危機感も常に抱いている」と語った。
【8時半過ぎ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎では、母やきょうだいら家族6人の名前が刻まれている伊敷アキ子さん(90)=糸満市=が家族の名前をなでていた。「米軍にガス弾を投げ込まれて隠れていたガマを出た。戦争は二度とあってほしくない」と語った。
【7時半ごろ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎を訪れた那覇市の上地ヒデ子さん(90)。兵隊に取られて命を落とした3人の兄やめいの名前が刻まれている。花を手向けた後にじっと手を合わせ「優しい兄たちで、自分をかわいがってくれた。元気なうちは、毎年来ます」と話した。
【7時過ぎ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎を訪れた與那嶺栄昌さん(88)=南風原町=は、戦争で命を落とした両親や弟に手を合わせました。「戦後は戦争孤児として生きた。他の人は親がいるのに、自分には親がいなくてなんでこんなに苦しいのかなとずっと思っていた」
【7時過ぎ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎には宜野湾市の鳥越佐代子さん(82)の歌声と三線の音色が響き渡る。本島北部で命を落とした祖父・照屋唯良さんの名前を前に「タンメー、絶対平和が続くようウニゲーサビラ」と声をかけながら歌った。
【7時過ぎ 糸満市摩文仁】
摩文仁の丘に建つ国立沖縄戦没者墓苑と周辺の他府県の慰霊塔には、沖縄の人のほか、県外各地から集まった慰霊ツアーの参加者50人余の姿もあった。
【6時41分 糸満市米須の魂魄の塔】
魂魄の塔には、早朝から多くの花が手向けられている。
【午前6時40分ごろ 糸満市摩文仁の平和の礎】
平和の礎を訪れた呉我春之介さん(39)=糸満市=は、息子2人に「お父さんのおばあちゃんのきょうだいの名前だよ」と家族の歴史を伝えた。西田昌司参院議員の「ひめゆり発言」を巡り、「政治家の方々は、各地の戦争について学んだ上で職務を全うしてほしい」と願う。
【6時20分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
平和祈念公園内の売店では、西原町から来た47歳と18歳の親子が供花を買い求めた。「親族の誰かが亡くなったわけではない。ただ沖縄は誰かとつながっているから、毎年手を合わせに来ています」と話した。
【6時10分 糸満市米須の魂魄の塔】
魂魄の塔を訪れた真榮城玄信さん(92)=嘉手納町=は2人の兄を亡くした。「兄貴たちが(天国から)見守ってくれて、自分は長生きできたと実感している。戦争が起こらないように、毎年祈り続けなければならない」
【5時49分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
朝日が昇り、「平和の火」を照らした。
【5時15分 糸満市米須の魂魄の塔】
最初に訪れた仲村光子さん(80)=沖縄市=は、本島南部のどこで亡くなったか分からない父(享年27)のため、毎年早朝に足を運ぶ。「ここにいるんじゃないかと思って。来られるうちは来続けたい」
【5時10分 糸満市摩文仁の平和祈念公園】
「平和の火」を前に、家族連れや報道陣など、日の出を待つ人たちがいた。きょうの日の出時刻は5時38分。
【4時7分 糸満市摩文仁の黎明之塔】
ハンスト中の具志堅隆松さんが丘を登ってくる。「自衛隊はホームページに牛島司令官の辞世の句を再掲載するなど、強い意志を感じる。また参拝するかもしれない。県民としては受け入れないと示したい」
【3時40分 糸満市摩文仁の黎明之塔】
牛島満司令官らをまつる塔は埼玉県の男性(64)によって日の丸や旭日旗で飾り付けられている。公園の許可はないが、男性は「慰霊の気持ちを表したい」。陸上自衛隊の集団参拝は現在まで確認されていない。



















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