沖縄県久米島町仲泊に建設中の「食の拠点施設」工事現場で5月8日に見つかった米国製250キロ爆弾1発の不発弾処理が21日、行われた。2002年の合併で町となって以降、避難を伴う不発弾処理は初めて。

 避難対象は現場から半径283メートルの約300世帯、600人。午前7時ごろ、陸上自衛隊不発弾処理隊の車両が到着し、周囲は緊張感が高まった。
 現場から約100メートルに住む上江洲癸未夫さん(82)は家族3人で妻の実家に避難。「工事作業中に爆発しなかったことが幸い」と語った。同居する妻のおばの内間尚子さん(92)は「戦後80年たっても大きな不発弾が見つかり、戦争はまだ終わっていない感じがする」と顔を曇らせた。
 避難所には徒歩やタクシーで駆け付ける人も多く、名古屋市出身の折戸保文さん(83)は「B29の空爆も経験した。無事に処理作業を終えてほしい」と願った。処理作業は午後3時に無事に終了した。(比嘉正明通信員)
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