那覇市有地の所有権を巡り、2020~21年に市議会議長室で前議長の被告(76)らに計5千万円を渡したとして贈賄罪に問われている元総会屋の被告(82)=鹿児島県=の第3回公判が24日、那覇地裁(小畑和彦裁判長)で開かれた。2度の現金授受に立ち会った仲介役の不動産業者の男性が検察側の証人として出廷し、元総会屋の被告が5千万円の授受に関し主導的立場で関与していたと証言した。


(資料写真)那覇地方裁判所

 証人の男性は、当時議長だった被告が議会工作などを通じ百条委員会を開き、誤った市の土地所有を民間人のものへ回復させる計画を議長室で聞かされたと述べた。計画では、元総会屋の被告側から受け取った現金の使い道として、百条委員会を開くための議員買収も含んでいたと証言した。
 不動産取引に関する複数の書類作成に関わったとする証人の男性は、文案を元総会屋の被告の指示で作成し、同被告宛てに送付したといい「(土地所有権の回復を目指す)今回の仕事は同じ被告と知人(贈賄罪で起訴された不動産会社代表)が一緒にやっていた」と述べた。次回公判は9月8日。被告人質問を予定している。
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