沖縄民医連の2024年調査
 沖縄県民主医療機関連合会(沖縄民医連)は7日、経済的な理由による受診控えで死亡したとみられる事例が2024年に県内で1件あったと発表した。80代女性で救急搬送時は保険証がなく、半月後に死亡した。

 全日本民医連が全国の加盟692事業所を対象に実施した調査の一環。経済的理由から国民健康保険(国保)料が払えず無保険状態となった人や、保険証を持っていても生活に困窮して受診が遅れ、死亡したと考えられる事例を集計した。
 沖縄民医連によると、死亡した女性は県出身で、2023年11月に県外から帰郷。住民票の届け出がなく連帯保証人もいないことからアパートが決まらず、ホテル暮らしをしていた。24年2月に救急搬送され、半月後に敗血症で死亡した。保険証はなく、安定的な収入がなかったと見られる。
 県庁記者クラブで会見した名嘉共道事務局長=写真中央=は「相談窓口につながっていなかった可能性がある。経済的に困難でも医療機関に通えるよう、行政は仕組みを整える必要がある」と強調した。(社会部・下里潤)
保険証がなく受診控えで沖縄県内の80代女性が死亡 連帯保証人...の画像はこちら >>
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