参院選で多くの政党が差別政策を競い合う現状に反対するスタンディングが12日、那覇市の新都心地区であった。参加者17人が「選挙ヘイトをやめてください」など思い思いのプラカードを掲げ、通行人にチラシを配った。

 「小学生みたいに誰かの悪口で団結しているノリが気持ち悪い。いつか、自分も順番が回ってくるのに」。那覇市の女性(45)は「クラスではなく国単位で起きているいじめは笑えない」と嘆いた。
 隣に立った糸満市の女性も「差別が雪だるま式に大きくなっている」と相づちを打った。「日本人ファーストと言っても、沖縄県民は排除されるのではないか」と疑念を抱く。
 スタンディングは市民グループ「Nu-jiCha(ヌージチャー)」の代表らが知人を中心に呼びかけた。「3人くらいかと思っていたが、たくさん来てくれた」。危機感が広がっている手応えを感じた。
 「身内がヘイトをあおる政党を支持するようになった」という30代の女性は、初めて抗議行動に参加した。「自分も何かしら行動しないと取り返しがつかなくなると思った」と話した。
(編集委員・阿部岳)
「選挙ヘイトをやめてください」「誰かの悪口で団結」 参院選の...の画像はこちら >>
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