[胃心地いいね](837)「そば処 一本松」 浦添市当山2の37の20
 かつお節が程よく香るスープは口当たりマイルド。余韻の残る味わいながらもしつこさは感じず、何度でも口にしたくなる。
麺との相性も抜群で、軟骨ソーキなど自慢の肉がさらに全体を引き立てる。
 店主の米須春美さん(71)に味の秘訣(ひけつ)を聞いてみると、気さくに笑って一言。「ふふっ。いいでしょ、優しくて。お父さん(夫)の性格が出てるんですよ」
 夫の清信さん(72)ともども、夫婦そろって大の「そばじょーぐー(沖縄そば好き)」。2004年10月に開業する際、ダンプカーの運転手だった清信さんがスープを、ソーキを春美さんが担当し、2人で試行錯誤しながら味を仕上げた。
 お互い納得するだしが調うまで約10年。豚骨ベースに昆布やかつお節、島マースの分量にこだわった。2人で味を確かめ合い、意見がぶつかることもあった。
 「舌はみんな違うから。相当てぃーあんだーつけてる(愛情を込めた)さ」と笑う清信さん。1番のこだわりを聞くと「スープが命ですよ」と返ってきた。
そこに春美さんから同じ言葉が重なり、顔を見合わせて笑った。
 舌が喜ぶ軟骨ソーキ入りの「一本松そば」(大850円、小750円)、黒糖で味付けした肉のほのかな甘みがくせになる「本ソーキそば」(千円)や「三枚肉そば」(900円)の他「ゆし豆腐そば」(800円)もおすすめだ。
 1番人気は、こだわりスープにニンニクを利かせて3種の肉を全てのせた「スタミナそば」(1100円)。売り切れ必至の「じゅーしぃ」(200円)もリピーターを引き付ける。
 土日は「フル回転」で休む暇もないが、客の「おいしい」が活力になるという2人。「お客さんが喜んでくれる昔ながらの店でいたいね」と笑顔を見せた。
(浦添西原担当・新垣玲央)=金曜日掲載
【お店データ】営業は午前11時半~午後3時(売り切れ次第終了)。水・木曜定休。座敷とテーブルの計35席。駐車場あり。電話098(876)2222
 
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「性格が出てるんですよ」 優しい味のこだわりスープ 何度でも食べたくなる沖縄そば 浦添市の「一本松」
手作りの内装で木のぬくもりを感じさせる店内で笑顔を見せる店主の米須春美さん(右)と夫の清信さん=14日、浦添市当山・「そば処 一本松」
「性格が出てるんですよ」 優しい味のこだわりスープ 何度でも食べたくなる沖縄そば 浦添市の「一本松」
そば処 一本松
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