良治さんは6月20日から19日間かけて四国を走破。この挑戦で使った自転車を「地元名護の高校生にプレゼントしたい。誰かいい子はいないか」と、旧知の仲だった市役所屋部支所の仲里幸一郎支所長に相談した。
朝の交通指導で地域の子どもたちの登下校を見守る仲里さんは、毎日汗だくになりながら徒歩で北部農林高校に通う蓮さんが思い浮かび、推薦した。
13日に屋部支所で自転車を見た蓮さんは口に手を当てて「素人目で見ても分かるくらい上等なやつ」と感動した様子。それもそのはず、米国で約2千ドル(約30万円相当)で購入した高級自転車で片手で持てるほど軽い。ギアもたくさん付き、高性能なディスクブレーキを備える。
蓮さんは「小さい頃にクリスマスプレゼントをもらった時みたいにうれしい」と大事そうに自転車のハンドルを握りしめ、「毎日歩いて登下校するのがきつくて嫌だった。明日からいつもより爽やかに登校したい。飲食店でアルバイトもしてみたい」と話した。
蓮さんの喜ぶ顔を見た良治さんは「ナゴンチュ、ウチナンチュの若い人に託せてうれしい。この自転車でたくさん遊んで楽しんでほしい」と顔をほころばせた。
