参院選沖縄選挙区(改選数1)は20日投開票され、名護市辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力が推す新人で無所属の高良沙哉氏(46)=立民、共産、社民、社大推薦=が当選した。自民の奥間亮氏(38)=公明推薦=や、参政の和田知久氏(65)は及ばなかった。


当選が確実となり、バンザイ三唱で喜ぶ高良沙哉氏(前列中央)と支持者ら=20日午後9時31分、那覇市古島の教育福祉会館(小宮健撮影)

 辺野古新基地建設で2023年12月に国が埋め立て変更承認を「代執行」し、国と県の訴訟が全て終結してから初の全県選挙であり、来年の知事選にも影響を与えそうだ。
 沖縄選挙区の投票率は56・75%。前回22年の投票率50・56%を6・19ポイント上回った。当日有権者数は117万5957人、投票者数は66万7355人だった。
 高良氏は消費税減税など物価高対策をはじめ、賃金や雇用、年金の安定を主張。同性婚や選択的夫婦別姓の実現、普天間飛行場閉鎖や辺野古新基地建設反対も訴えた。
 奥間氏は離島振興や、沖縄振興政策の拡充を掲げ、石破茂首相、小泉進次郎農相が応援に駆け付けるなど、政府与党の全面支援を受けたが、支持が広がらなかった。
 消費税廃止や成長産業支援を打ち出した和田氏は当選に届かなかったものの、存在感を示した。

参院選・沖縄選挙区の開票結果

 政治団体「NHK党」の真喜志雄一氏(34)、無所属の比嘉隆氏(47)は厳しい戦いだった。(参院選取材班)
 高良 沙哉氏(たから・さちか)1979年1月16日生まれ、那覇市出身。北九州市立大学大学院博士(学術)。沖縄大学教授。

■高良氏「県民の思いを引き継ぐ」
 高良沙哉氏の話 平和の一議席のバトンを受け継ぐことができた。オール沖縄勢力が弱まっているという声もあるが、県民の民意は揺るいでいない。平和に対する沖縄の声を届ける議席が必要なんだという県民の思いや信頼を引き継ぎ、その重みをきちんと背負っていかなければいけない。国政の場で沖縄の平和をつくる。選挙では「生きるを政治の真ん中に」をスローガンに生活者の視点を持った立場として、生活者の視点を生かす政治を実現すると訴えた。物価高や暮らしの問題への対応が早急に求められているので尽力する。
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