【南城】高齢者や、障がいのある人も世界遺産や美しい岬を楽しんでもらおうと、南城市観光協会などは免許不要で歩道も通行できる四輪スクーター「WHILL(ウィル)」のレンタルを開始した。25日に南城市知念久手堅の「がんじゅう駅・南城」でお披露目し、坂道や5センチほどの段差を快適に走行するスクーターを関係者が試乗した。

 駐車場があるがんじゅう駅から世界遺産の斎場御嶽の入り口まで約550メートル、景勝地の知念岬公園も同距離にある。斎場御嶽までは上り坂が続き、歩行に不安のある人の移動が課題だった。
 導入したウィルは片手でコントローラーを動かして移動するチェア型と、自転車のように走行するハンドル型の2種類。専用の貸し出しアプリ「WHILL Rental」をダウンロードし、予約利用が可能で料金は4時間1千円、8時間2千円。
 ウィル社が開発し、販売代理店の沖縄トヨタ自動車、市観光協会の三者が協業で導入した。沖縄トヨタの崎原吏副社長は「歴史文化を伝えるGPSガイドも開発中で、ウィルと併用して南城の観光を支えたい」と力を込めた。
 ウィル法人レンタル事業本部の杉浦圭祐本部長は「歩行がきつい観光地では高齢者が『自分は待っておく』と自主待機することも多い。ウィルを使って家族で観光を楽しんでほしい」と語った。(南部報道部・新崎哲史)
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