第37回2025久米島マラソンが10月26日(日)午前8時から、久米島町営仲里野球場を発着点に開催される。「FUN RUN(楽しく走ろう)」「一歩ごとに、思い出がふえる島」を合言葉に全国から集ったランナーが風光明媚(めいび)な5コースを駆ける。
県内のマラソンシーズンのスタートを切る大会で、コースはフルやハーフ、10キロなど。住民の応援がランナーを後押しし、大会後のふれあいパーティーで島の人と温かい交流も楽しめる。(南部報道部・新崎哲史)

スタートの合図で一斉に走り出す久米島マラソンの出場者=2024年10月27日、久米島町営仲里野球場

5コース難易度多彩
 コースは、42.195キロのフル、21.0975キロのハーフ、10キロ、5キロ(以上、参加資格16歳以上)、3キロ(小学4年~中学3年、70歳以上)の5種目。18歳以下は保護者の同意が必要だ。

久米島マラソン2025コースマップ

 フルは島内を半周して折り返すコース。昨年は工事の影響でコースが変更されたが、序盤の島尻向けの道順が仲里給油所から左折する従来のコースに戻った。
 フルとハーフは高低差20メートル以内と走りやすく設定する。仲里野球場周辺の3~10キロはほぼ平地で、子どもから年配の人、運動不足の人でも楽しめる。
 制限時間は、フルが7時間(23キロ地点は3時間40分、33キロ地点は5時間半)、ハーフは3時間半。昨年大会は1161人が出場して1098人がゴールし、完走率は94.57%だった。
 各種目の「一般」(16~29歳)から5歳刻みで表彰するクラスを設定。「80歳以上」まで男女別24クラスの上位3位に表彰状とメダルを贈る。
3キロは小中学生の各学年ごとの男女3位まで、70歳以上は1クラスとして男女3位までを表彰する。
 主催は久米島町、沖縄マスターズ陸上競技連盟。共催は沖縄タイムス社、久米島町体育協会、久米島町観光協会、久米島商工会。
一緒にゴール目指す
ロンドン五輪男子マラソン代表 スズキAC監督 藤原新さん

藤原新

 今大会にはゲストランナーとして、2012年ロンドン五輪男子フルマラソン代表で現スズキアスリートクラブ(AC)男子マラソン監督の藤原新さん(43)が出場する。ハーフにエントリーする藤原さんは「苦しい時は一緒に励まし合いながらゴールを目指そう」と参加者に呼びかける。
 19年の現役引退後のフルマラソンベストは3時間24分。今年はこの記録超えを狙い、走り込みを続けてきた。スピードは現役時代に比べかなり落ちたが、声をかけ合って楽しんで走る「Fun(ファン) Run(ラン)」の市民マラソンを楽しんでいる。
 「長く走るのはきついが、その苦しみを共有できるのがマラソンの魅力。初めての久米島なのでコースも雰囲気も楽しみ、みんなでゴールを目指したい」と大会を心待ちにする。
 藤原 新(ふじわら・あらた) 長崎県出身。マラソン自己ベストは2012年の東京マラソンで出した2時間7分48秒。
同年のロンドン五輪代表に選出された。五輪本番は終盤に失速し、45位だった。19年にスズキ浜松AC(現スズキAC)のコーチ。
ランナーを声援で後押し
桃原秀雄久米島町長

桃原秀雄久米島町長

 1989年に始まった久米島マラソンも今年で第37回大会を迎えます。
 今大会はゲストランナーに2012ロンドン五輪男子フルマラソン日本代表で、現在、スズキアスリートクラブ男子マラソン監督を務める藤原新さんをお迎えして大会を盛り上げていただくこととなっています。
 ランナーの皆さまには、豊かな自然と背中を後押しする温かな声援を感じながら久米島マラソンを楽しんでいただければと思います。訪れる老若男女、ビギナーからベテランまで多くのランナーを島全体で歓迎します。

大会後の「ふれあいパーティー」。泡盛飲み放題や民謡ショーがあり、これを目的に出場するリピーターも多い=24年10月27日、久米島町営仲里野球場(大会事務局提供)

100回目完走に2人挑戦 400回目の大台も
フル百回楽走会

「楽しく」がモットー。フルマラソン完走を目指し、仲間で支え合う「フル百回楽走会」のメンバー(提供)

 各ランナーがフルマラソン完走100回を目指し仲間と支え合う「フル百回楽走会」はフルマラソンに9人が出場する。うち2人が完走100回目、1人は400回目の大台に挑戦する。
 久米島マラソンとの縁は深く、大会でフルマラソンが始まった2003年に4人が出場。
島民の温かい応援や沖縄料理、琉球民謡で盛り上げる大会後の「ふれあいパーティー」に感動し、これまで延べ86人が出場した。
 現在、会員は全国各地に56人。「100回目は久米島がいいよね」と記念すべき節目に久米島マラソンを選ぶメンバーも多い。
 今大会で100回目完走を狙うのは、会の事務局長も務める井上實さん(78)と澁谷千里さん(46)。
 民間団体が国内フルマラソン完走者のタイムをデータベース化し、男女別で1歳刻みにランク付けする「全日本マラソンランキング」で井上さんは78歳男子1位の実力者。「久米島で達成しようと調整してきた。みんなと走って達成したい」と力を込める。
 澁谷さんは「コロナ禍や体調不良などで完走できなかった大会もあったが、やっと達成できそうなところまできた。島の魅力を感じ、楽しんで完走したい」と意気込む。
 この他、メンバーの山崎仁志さんが完走400回目の大台入りを目指して出場する。フル以外にも6人がエントリーし、互いに励まし合って秋の久米島路を駆け抜ける。
申し込み 来月15日締め切り
【大会日程】
▼10月26日(日)
開会式    午前7時50分
フルマラソン 同8時
3キロ    同8時半
ハーフ    同9時半
10キロ   同9時40分
5キロ    同10時
(表彰式は順位確定後に随時行う)
ふれあいパーティー 全競技表彰終了後に実施
▼主会場 久米島町営仲里野球場
 
【参加資格・参加料】
 フルとハーフは一般5500円(町民5千円)、10キロと5キロは一般4500円(町民4千円)、高校生はいずれも3千円。
3キロは小4~中3対象で無料、70歳以上3500円(町民3千円)。
 フル~5キロの参加資格は大会当日16歳以上で、18歳以下は保護者の同意が必要。参加料はスポーツ傷害保険料込み。

【申し込み方法と締め切り】
 郵便振替=大会パンフレットの申込用紙に署名・押印して郵便振り込み
 旅行社=大会事務局指定のマラソンツアーで申し込む。大会ホームページ(QRコード)を参照。
 インターネット申し込み=大会ホームページ参照。
 締め切りは全て8月15日(金)郵便振替は当日消印有効
※大会2週間前の10月上旬までにゼッケンなどエントリー通知を送付する。

【過去5年平均の気象状況】
午前9時 気温25・4度
正午    同26・9度

【問い合わせ】
 大会事務局(祝祭日除く月~金曜、午前9時~午後5時) 電話098(985)7106
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