最近まで定期的に見る悪夢があった。
 決まって高校の定期テストの場面。
ちっとも答案用紙が埋まらない。言い訳を繰り返し、しまいには「私、子どもが5人もいるんです」と泣きながら訴えている(?)。
 そんな小心者の典型的な劣等生と違って、本作の主人公は本物の天才。奨学金を得て名門高校に入ったものの家計は厳しい。そんな彼女に目を付けたのは、金だけはあるが成績の芳しくないぼんぼんたち。カンニングを条件に資金援助を提案され請け負ってしまう。
 才能豊かな子どもたちが、人種や経済力が理由で学びを制限されるのは愚かなこと。誰もがそう言うのに、なぜ世界は経済力=学歴になってしまうのだろう。
 2016年のオリジナルから、監督はラストだけは希望を託して独自の解釈にした。
(スターシアターズ・榮慶子)
◇ミハマで上映中
【スターシアターズ・榮慶子の映画コレ見た?】『BAD GEN...の画像はこちら >>
編集部おすすめ