コロナ禍で訳も分からず右往左往したあの時間。目の前の生活を制限されながらも「しょうがない」とあきらめた以外に何かアクションを起こしたかと問われても情けないくらい何もない。
感染は嫌だけど濃厚接触者だったら1週間休めるのに、とごちたことが情けない。 
 そういう時期に、楽しい高校生活への期待を全てもぎ取られた若者たちがいた。学校行事も部活も全て中止か短縮という中で、「できることは何か」を探し求める若者たちがいた。
 若さと言ってしまえばそれまでだが、流されるだけだった自分と比べて何とまぶしいことか。柔軟な発想であきらめることを最優先にしない若者たちのあの手この手にワクワクしながら、次第に常識に振り回され凝り固まっていくわが頭をたたいてみた。「正しく恐れるには識(し)る事」を忘れずにいよう。
(スターシアターズ・榮慶子)
◇プラザハウスで上映中
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