[胃心地いいね](842) What’s the Story 嘉手納町水釜185ー3
 築60年の古いガレージを改装した嘉手納町水釜のカフェ。扉を開けると、まるで海外のような雰囲気が広がる。
ぬくもりのある木のテーブルやイス、棚まで全てオーナーの山田詢平さん(37)が仲間と手作りした。
 愛知県出身の山田さんは、幼少期に祖父母や両親と喫茶店に通い、名古屋の「モーニング文化」に親しんで育った。店は名古屋スタイルで、午前11時半までに入店すればドリンクにパン、卵、サラダ、ヨーグルトが付くボリュームたっぷりのモーニングを味わえる。同じく名古屋式の10枚つづりのコーヒーチケット(6千円)は家族でシェアできる。
 看板メニューは卵を2個敷いた鉄板ナポリタン(1100円)。もちもちの太麺を濃厚なトマトソースとバターやミルクが包む。角が立つほど固めに仕上げた昔ながらのプリン(480円)も人気だ。
 山田さんは23歳からアイルランドを拠点に海外のカフェなどで経験を積んだ。アイルランドでは「What’s the story? というあいさつから会話が始まる。その言葉が好きで、いつか店名にすると決めていた」と振り返る。
 沖縄に移住後、2018年に念願の店をオープン。「地域の人が気軽に来られる場所をつくりたかった。
今では常連客も多く『初デートやプロポーズをここでした』と話す方もいる」と笑顔を見せる。
 オープンから店長を務める林麻実さん(36)も愛知出身。「詢平さんのひと味違うセンスを形にしたかった」と思いを共にし、接客やメニュー作り、広報を担う。
 夜は午前2時まで営業し、時間帯ごとに異なる雰囲気を楽しめる。山田さんは「映画のワンシーンのように、この場所でストーリーが生まれてくれたらうれしい」とほほえんだ。
(中部報道部・垣花きらら)
 【お店データ】月曜日と第1、第3火曜が定休日。営業時間は午前8時~午後3時、午後7時~午前2時。電話098(854)0255
人気の一品は「鉄板ナポリタン」 海外カフェで修行、名古屋モー...の画像はこちら >>
人気の一品は「鉄板ナポリタン」 海外カフェで修行、名古屋モーニングと融合 ぬくもりインテリアが包むカフェ
オーナーの山田詢平さん(右)と店長の林麻実さん。内装や家具は全てこだわりが詰まった手作り=15日、嘉手納町水釜
人気の一品は「鉄板ナポリタン」 海外カフェで修行、名古屋モーニングと融合 ぬくもりインテリアが包むカフェ
What’s the Story
編集部おすすめ