沖縄尚学が夏の甲子園で悲願の初優勝を果たした23日、県内は喜びの渦に包まれた。決勝当日、試合開始前から街は人影も車もまばらに。
「道路から車がなくなる」といわれるほど、県民の視線はテレビ中継に注がれた。商業施設や公民館には人々が集まり、盛大なエールを送った。勝利の瞬間、各地で歓声が沸き起こり、沖縄は歓喜に揺れた。

 
沖縄最大の幹線道路、国道58号もがらがらとなった=午前11時50分、那覇市久茂地

 試合開始直前の午前9時55分、県内最大の幹線道路の国道58号は、車も人も通行が途絶えた。
 歴史的瞬間を一目見届けようと、多くの県民がテレビの前に集まった。沖縄尚学高校の応援会場では、附属中学校野球部の生徒や友人たちが声をそろえ、「チバリヨー!沖尚!」と力強いエールを響かせた。
 
 比嘉公也監督の出身地・名護市辺野古の公民館では、地元住民が集まり、テレビを前で声をからした。
 3安打2打点の大活躍を見せた宜野座恵夢選手の出身地である宜野座村漢那区では、公民館に区民ら約50人が結集。二回表、宜野座選手が出塁、同点のホームを踏むと、ほら貝に大太鼓、メガホンが鳴り響いた。六回表の勝ち越し打では喜びを爆発させた。
 新垣瑞稀、有絃両選手の地元、八重瀬町の世名城公民館でも、適時打に全員が一斉に立ち上がり、歓声を上げた。

沖縄尚学の試合開始直前、車の通行や人通りが途絶えた国道58号=23日午前9時55分、那覇市久米

 八回表、宜野座選手が追加点の適時打を放つと、地元の漢那区公民館はもはや、どんちゃん騒ぎ。

 八回裏に末吉良丞投手がマウンドに立つと、沖縄尚学高校の応援会場は「末吉コール」で揺れた。優勝の瞬間、在校生や卒業生、保護者らも一斉に飛び跳ね、抱き合い、ハイタッチ。会場は歓声と涙の渦に包まれた。
 那覇市のイオン那覇店では、割れんばかりの歓声が沸き起こった。カチャーシーで喜びを表現する人、感動の涙を浮かべる人もいた。
 漢那区公民館や世名城公民館、ジュンク堂書店那覇店の応援会場では、万歳三唱が響き渡った。「おめでとう沖尚!」「ありがとう沖尚!」と喜びの声が飛び交い、祝福の熱気に包まれた。
 観光客でにぎわう那覇市の第一牧志公設市場でも、勝利の瞬間に指笛が鳴り響き、カチャーシーの輪が広がった。粟國智光組合長は「戦後80年の節目での優勝で、歴史的瞬間を見れた。マチグァー(市場)で沖縄らしい、ちむぐくる(真心)の応援文化が残っていて嬉しい」

沖縄尚学が優勝を決めた瞬間に歓声を上げる人たち=23日午後0︎時過ぎ、那覇市・第一牧志公設市場

 優勝と同時にセールを宣言するスーパーも。午後0時過ぎ、フレッシュプラザユニオンは沖縄尚学の優勝を受けて24日午前8時からキャベツ1玉99円で販売すると公式アプリで告知。土産品を扱うおきなわ屋は、全7店舗で1会計に付き紅イモタルトを1個プレゼントする。
紅イモタルトがなくなり次第終了する。
 ステーキチェーン「やっぱりステーキ」は県内の一部店舗で「お箸deステーキ50g感動増量キャンペーン」を実施する。
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沖縄尚学の甲子園Vに沸く県民 道路から車が消えた? 勝利の瞬間は歓喜のカチャーシー
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沖縄尚学の甲子園Vに沸く県民 道路から車が消えた? 勝利の瞬間は歓喜のカチャーシー
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