同区のわらび綱は「ウシリー綱」とも呼ばれ、明治時代は旧暦6月に子どもだけで綱を引いたという。昨年、110年ぶりに復活し今年で2年目。大綱は5年に1度引くが、わらび綱は毎年実施する。仲村清自治会長は「綱に親しみを持ってもらうため」と意気込む。
長さは大綱の3分の1で雄綱、雌綱とも約10メートル。区の中通りを境に「首里」側(南側)の前村渠(めんだかり)は青鉢巻き、反対側の後村渠(くしんだかり)は赤鉢巻きを結んで分かれた。1回勝負の大綱とは違い2戦するわらび綱は、昨年と同様に1勝1敗だった。
初参加で青鉢巻きの新川波音(なみと)さん(8)は「力いっぱい引いた。楽しかった」と達成感をにじませた。同区に親戚がいて参加した那覇市の金城咲乃さん(14)は赤い鉢巻きを額に締めた。「地域の綱引きをあまり知らなかったが、いろいろな人が協力していて、とてもいい取り組みだと思った」と笑顔で話した。(中部報道部・勝浦大輔)