ハンセン病の国立療養所宮古南静園(沖縄県宮古島市)で入所者の通帳などを盗んだとして、沖縄県警は25日、同市のパート従業員の女(43)を窃盗の疑いで逮捕した。「ばかなことをして後悔している」と容疑を認めている。
さらに入所者の口座から計1900万円が無断で別の口座に振り込まれており、県警は同容疑者を詐欺の疑いでも調べている。
 女は通帳などを管理する立場にあった元期間業務職員で既に退職済み。同療養所は同日、懲戒免職相当の処分にした。管理監督者4人については、園長のほか、直接の上司だった前福祉室長を減給1カ月(10分の1)などの処分にした。
 県警捜査2課によると、女は何者かと共謀の上、同療養所で昨年9月~今年3月、園や入所者個人で管理する80~90代の男女3人分の通帳や印鑑を盗んだ疑いがある。
 3月26日に銀行から無断で現金が引き出されている形跡があると110番通報があった。県警が調べたところ、無断で別の口座に振り込まれているのを確認。銀行の防犯カメラなども調べ、女の関与が浮上した。
 女はSNSで知り合った「キム」と名乗る男性から指示を受けたと供述しているという。
 同療養所によると、このほかの被害は確認されていない。園長は「元職員が信用失墜行為を行い、重く受け止める。綱紀の厳正な保持など周知徹底を図る」とコメントした。
入所者の通帳盗み1900万円引き出しか ハンセン病療養所元職...の画像はこちら >>
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