県内屈指の観光地「美ら海水族館」「ジャングリア沖縄」へ向かうレンタカーが行き交う名護市屋部の国道449号。本部町向けに車を走らせると、タコスのオブジェを掲げた青と白の爽やかな建物が目に入る。

 7月にオープンしたばかりの「Famille(ファミーユ)」は、有名フレンチレストランで腕を振るった夫婦が営むタコス専門店だ。
 店を切り盛りするのは赤石沢貴羽(きわ)さん、悠美さん夫妻。店名はフランス語で家族を意味し、訪れるお客さんを家族のように出迎えたいと名付けた。
 フレンチは価格や敷居が高く、食べに来てくれるお客さんの層が限られる。「多くの人が食べられる沖縄のソウルフードで勝負したい」とタコスを選んだ。
 1番人気は豚肉をふんだんに使った「プルドポークタコス」(税込み550円)。豚肉を数種類のスパイスを使ってマリネにし、油でじっくり火を入れる「コンフィ」という手法で仕上げる。仕込みから完成までに3日かける一品は口に入れるとお肉がほろっと崩れ、かめばかむほどスパイスの香りと肉のうまみが奥底からあふれ出す。
 貴羽さんが「食べられるお皿」というタコスの皮は複数の粉を配合し食感や風味にこだわった。カリッ、ジュワッとした食感とともにトウモロコシ粉の香ばしい匂いが鼻を抜ける。3日連続で訪れる客がいるのもうなずける完成度だ。
 好きなタコス2種類とポテト、ドリンクが付く「タコスコンボ」を頼めば、「チキンフロマージュタコス」「ツナアボカド」などのフレンチ仕込みの創作タコスが一度に楽しめる。

 妻の悠美さんは「2人で切磋琢磨(せっさたくま)しながらレシピを磨いている。テイクアウト専門店なのでドライブや近くの海で食べてほしい」と笑顔で語った。
(北部報道部・松田駿太)
=金曜日掲載
 【お店データ】営業時間は午前11時~午後5時。定休日はお店の公式インスタグラム(@famille.okinawa88)で告知。駐車場は店の横に8台。
(写図説明)大きなタコスのオブジェが目印の店の前で笑顔を見せる赤石沢貴羽さん(左)と悠美さん(右)、息子の瑛人ちゃん=26日、名護市屋部
(写図説明)好きなタコス二つとポテト、ドリンクが付いたタコスコンボ。左は「チキンフロマージュタコス」、右は1番人気の「プルドポークタコス」
(写図説明)
[胃心地いいね](843) 肉のうまみあふれるタコス Fam...の画像はこちら >>
[胃心地いいね](843) 肉のうまみあふれるタコス Famille(ファミーユ) 名護市屋部35番地 電話080(4001)4528 
ファミーユ
編集部おすすめ