店は1981年、和江さんが「地元の人に沖縄料理を提供したい」との思いで始めた。建設作業員ら常連客に支えられ、多い日には100人が訪れるほどの人気となった。
開業5年目には店を拡張し、幸榮さんは会社員を退職して手伝った。
「お会計は800万円ね」と冗談を交えた幸榮さんの陽気な接客と和江さんの料理は多くの地元客に愛された。
人気メニューの一つ「煮付け」は創業当初から変わらず「豆腐がおいしい」と親しまれた。皿の半分を占めるほど大きな豆腐に加え、大根や三枚肉、かまぼこなどが所狭しと盛り付けられている。
「最初は2~3年のつもりで店を始めたけど、お客さんとの会話が楽しくて辞められなくなった。気付いたら44年もたっていたさ」と和江さんは笑う。
立ちっ放しの作業は体力的に厳しく「やり切ったと思えた。今後は夫とドライブに出かけるなど、ゆっくり過ごしてもいいかな」と、閉店を決めた。「ここまで来られたのは通い続けてくれた常連客のおかげ。
40年近く通い続けた豊見城市の島袋良紀さん(48)は「他では食べられないおいしさに加え、和江さんや幸榮さんの温かい人柄とアットホームな雰囲気が大好き」と話し「もうこの味が食べられなくなると思うと寂しい」と名残を惜しんだ。




