ドキュメンタリー映画「パシフィック・マザー」が12日から、沖縄市のシネマプラザハウス1954で沖縄先行上映される。海と共に生きる女性4人の出産を巡る物語を通して社会の問題を投げかける。
原案、主演の福本幸子さんが2日、沖縄タイムス中部支社を訪れ「男性や子どもにも見てもらいたい」と呼びかけた。
 俳優、フリーダイバーとして活躍する県出身の福本さんは「海で産みたい」との希望に近い環境が整う出産先進国ニュージーランドで専用プールを使った出産を経験。内容に満足した一方で、女性が産みたいように産めない状況に問題意識を持った。女性の権利や立場の低さにつながる問題だと感じ、大好きな海と共に「もっと守られるべき存在で、そうなれば優しい世の中になる」と訴える。
 作品では福本さんの他、米ハワイ、タヒチ(仏領ポリネシア)、南太平洋の島しょ国クック諸島の女性を取り上げる。その土地の出産の文化を織り交ぜながら、帝王切開やコロナ禍での病院出産などそれぞれが選択した出産を描く。
 13日は上映後に福本さんの舞台あいさつがある。問い合わせは同シネマ、電話098(987)8170。(中部報道部・勝浦大輔)
編集部おすすめ