[胃心地いいね](845)パーラーみなと 北谷町港10の7
 「普通の上等、普通が上等」-。そんなうたい文句の沖縄そば屋、北谷町港の「パーラーみなと」は、地元から観光客まで老若男女が訪れる人気店だ。
店を1人で切り盛りする店主の与那嶺実さん(45)は「日頃世話になっている人たちへの恩返しよ」と低価格の提供にこだわる。

三枚肉、本ソーキ、軟骨、チキンが全て入った「みなとそば」とジューシー=8日、北谷町港

 三枚肉そば(並)は500円、三枚肉、本ソーキ、軟骨、チキンの全部乗せの「みなとそば」(並)は900円。小学生までのこどもそばは300円、素そばは400円と物価高騰のご時世に優しい値段設定。自宅兼店舗でコストを削減し、低価格提供を何とか実現している。

店主自宅の駐車場だった場所を改装した「パーラーみなと」

 豚骨ベースのだしは、だし骨を海水で煮立てる独自製法でコクを出している。肉類は、味や軟らかさで手間をかけていることが分かる。どれも「普通」以上のレベルが感じられる。
 同町砂辺のローカルサーファーで知られる与那嶺さんは、8年ほど前に当時の高校生らをメンバーにハーリーチーム「NIRAI」を結成し、地域活動に励んできた。県内のハーリー大会で得た賞金で期間限定のこども食堂を開く際に、ずんどうなどをそろえて沖縄そばを作り、提供したことが開業のきっかけ。以来、独学で試行錯誤を続けている。
 脱サラして6月に店を始めた。昨年、身内の不幸が重なり落ち込んだ時期が続いたが、心の支えになったのは子どもら家族や海仲間、地元宜野湾の同級生など周囲の存在だった。
「人に恵まれた人生。これからは感謝の気持ちで生きる」と心に決めた。
 かき氷やぜんざいを食べに地域の子どもだけの来店もある。高校生が替え玉を10杯食べることも。与那嶺さんは「おなかを満たせば戦争は来ない」と笑った。(中部報道部・勝浦大輔)
 【お店データ】営業時間は午前10時半~午後2時半。火曜定休、臨時休業あり。詳細はインスタグラム(https://www.instagram.com/pa_ra_minato1833/?locale=ja_JP)から

パーラーみなと
低価格でも妥協なし 独自のコク旨だしの沖縄そば 地元への恩返...の画像はこちら >>
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低価格でも妥協なし 独自のコク旨だしの沖縄そば 地元への恩返しを形に 北谷町のパーラーみなと
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