【大宜味】国の重要無形民俗文化財に指定されている「塩屋湾のウンガミ(海神祭)」が15日、大宜味村の塩屋湾と周辺集落で執り行われた。神人が五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を祈願し、村内外から多くの見物客が訪れた。


ウンガミで対岸から爬竜船をこぎ、女性たちが迎える海岸に到着する爬竜船=15日、大宜味村塩屋(小宮健撮影)

 400~500年の歴史があるといわれており、旧盆後の最初の亥(い)の日に行われる伝統行事。神人らは大宜味村田港区と屋古区のアサギ、塩屋区のナガリ(兼久浜)を巡り、祈りをささげた。神人の一人、湧川ツヤ子さん(80)は「ノロや神人のなり手が現れず、継承が危ぶまれる部分もあるが、今年も豊作豊漁を祈願できた」と話した。
 御願バーリーでは各集落の男性らがこぐ爬龍船(はりゅうせん)を、女性らが海に漬かりながら出迎えた。約15年ぶりに行事を見学したという仲吉千賀子さん(55)=那覇市=は「ハーリーが岸に向かってくる様子にとても迫力を感じた」と笑顔だった。
 ことしは隔年の「踊いマール」に当たり、16日には塩屋区で豊年踊りがある。
神人たちが豊作豊漁を祈願 沖縄・大宜味村「塩屋湾のウンガミ」...の画像はこちら >>
ウンガミで対岸から爬竜船をこぎ、女性たちが迎える海岸に到着する爬竜船=15日、大宜味村塩屋(小宮健撮影)">
編集部おすすめ