【沖縄】エイサーの道ジュネーを巡り、騒音や路上駐車などの通報が増加傾向にあり、今年の旧盆期間中、警察は延べ100人態勢で警戒に当たった。郷土芸能を未来につないでいくため、青年会はどのように対策を模索しているのか。
66年の歴史があり、「沖縄全島エイサーまつり」最終日で2年連続の大トリを務めた園田青年会(沖縄市)36代目会長の島袋雄偉(ゆい)さん(23)や青年会関係者に聞いた。(社会部・豊島鉄博)
 園田青年会OBによると、旧盆や全島エイサーに向けて以前は午後11時ごろまで練習していたが、15年近く前から午後10時までに短縮。旧盆期間のエイサーも、午前2時過ぎまで行っていたのを同じ時期から午前0時ごろには終了するようにしたという。
 会長の島袋さんが青年会に入ったのは2021年。「園田青年会のエイサーには昔から憧れていた。友達の誘いもあって入った」と振り返る。
 そんな島袋さんが学んだのは「エイサーだけじゃない」青年会のさまざまな活動の大切さだという。地域の清掃や敬老会などの行事に参加している他、高齢者の福祉施設へのエイサー訪問も毎年恒例だ。「地域の支えがないと、エイサーはできない。地域の方々を一番優先している」
 だからこそ、地域に配慮して午前0時ごろ以降は道ジュネーをしないように決めている。最近は県外からの観光客など見物人も増えており、見物人にも車道に出ないこと、ごみのポイ捨てをしないことを呼びかけている。
 「通報が増えていることは時代の流れもあると思う。
時代に合わせて青年会としてやり方を変えないといけない」。それぞれの青年会でしっかりルールを作り、守っていくことが大切だと主張する。
 地域の若い世代にいい影響を与えていくのが青年会の役目と話す島袋さん。「先輩たちがつないできた歴史がある。もっともっと盛り上げて、次の世代にバトンをつないでいきたい。そうしていくことで、沖縄のエイサーを引っ張っていく最先端の存在であり続けたい」と話した。
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通報増える夜のエイサー 沖縄市・園田青年会 地域に配慮しルール作り「次世代へつなぐ」
ウンケーの夜、通りを練り歩いてエイサーを踊る園田青年会のメンバー=4日、沖縄市(金城拓撮影)
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