「手しごと市~戦後八十年 ものづくりの日々 平和に感謝して~」(主催・沖縄民藝協会、沖縄タイムス社)が27日、那覇市久茂地のタイムスビルで始まった。1階エントランスでやちむんや琉球ガラス、3階のタイムスホールで染織物や漆芸などを展示販売し、来場者が熱心に品定めしていた。

 高校の美術教諭を退職後、糸満市の「南端ポタリー」で陶芸に打ち込む新里義和さん(64)は初出展。美術館で学芸員を務めた経験を踏まえ「沖縄には古くて良いものがたくさんある」と話す。「手仕事を継承しつつ時代に合ったものを見てほしい」と来場を呼びかけた。
 宜野湾市の「金細工まつ」は琉球王朝時代に酒器や祭祀(さいし)道具などに使われた金属「錫(すず)」を研究し、復元制作にも取り組んでいる。
 1度途絶えた錫文化を伝え、同時に新たな形を模索する上原俊展(としのり)さん(47)はブローチ作りなどのワークショップを行った。
 参加した那覇市の女性(48)は「博物館でガラス越しに見ていた錫に実際に触れられて楽しかった。細かな技術に驚いた」と話した。
 最終日の28日は午前10時から午後6時まで。(社会部・吉田伸)
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