沖縄県名護市城のカラオケ喫茶店で昨年1月、店舗オーナーの60代女性を包丁で刺し殺害しようとしたとして、殺人未遂罪に問われた同市の無職の被告の男(74)の裁判員裁判初公判が30日、那覇地裁(小畑和彦裁判長)で開かれた。被告は「殺すつもりはなかった」と起訴内容を一部否認した。

 検察側の冒頭陳述などによると、昨年1月27日午後10時半ごろ、被告が自宅の階下のカラオケ音の騒音に不満を募らせて包丁を持ち出し、店舗にいた女性オーナーの左腹部を突き刺したとしている。被害者は加療約2カ月の傷を負った。
 弁護側は被告が近親者を亡くした喪失感からアルコール依存症となり、事件当時も多量飲酒のため「事実認識にある程度の支障があった」と主張。殺意はなく悩まされていた騒音が原因の衝動的犯行だったとした。
カラオケ喫茶店での殺人未遂事件 被告が殺意を否認「多量飲酒で...の画像はこちら >>
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