沖縄市内で2022年1月、少年らが沖縄署を取り囲み、窓ガラスや警察車両などを損壊した襲撃事件を受けて、事件に関与した少年12人と保護者20人の計32人に対し、県が約404万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、那覇地裁沖縄支部であった。梶浦義嗣裁判長は県側の請求通り、全額支払うよう命じた。

 判決などによると、22年1月27日深夜から28日早朝にかけて、10~20代の若者集団による投石行為などで県警管理の物品が損壊。判決は襲撃に関わった未成年12人の保護者にも「監督を行う義務があったにもかかわらず怠った」とする県側の主張を認め、少年と保護者計32人に連帯して賠償するよう命じた。
 襲撃事件は、沖縄市の路上で、巡回中の男性警察官の警棒がバイクを運転中の男子高校生に接触し、右目を失明させたことをきっかけに発生。警察官は業務上過失傷害罪に問われ罰金100万円が科された。
 右目に大けがをした高校生の情報が交流サイト(SNS)で拡散し、沖縄署襲撃を呼びかけるなどしたとして、指定暴力団旭琉會の20代男に懲役2年4月の実刑、関与した当時19歳の少年に執行猶予付きの有罪判決が言い渡されている。
警官による高校生失明を機に沖縄署襲撃 少年12人と保護者20...の画像はこちら >>
編集部おすすめ