500年以上の歴史がある那覇大綱挽(ひき)で、綱の上に乗って指揮する「綱方(つなほう)」を安里旗頭青年団の森山加代子さん(50)=東京都出身=が女性で初めて務める。綱方は東西各17人。
森山さんは12日の本番に向けて「綱を引っ張る大勢の人の動きを一つにして、東を勝利へ導きたい」と気合を入れる。(社会部・末吉未空)
 森山さんは初めて沖縄を訪れた2002年、安里旗頭青年団が着ていた衣装に引かれ、翌年沖縄に移住。青年団にも入った。
 移住した年の那覇大綱挽まつりでは、つらい体験をした。大綱挽行列(うふんなすねーい)でかねを鳴らしながら国際通りを歩いていると、突然、沿道から瓶や缶を投げ付けられた。振り向くと年配の男性から「女が衣装着けるな」と言われ、「何でこんなに言われなきゃいけないんだろう」と戸惑った。
 当時、旗頭の練習もしていたが、女性が旗頭を持つことに青年団の中にも賛否があった。「みんなをかき回すくらいなら」と、旗頭を持つのは練習時だけにした。
 だが、森山さんの熱意は青年団や地域の人々に伝わっていった。綱方を経験した先輩からは「あそこから見る景色はすごい。頑張ったら、いつか綱の上に立てるよ」と言われ、綱方を目指して安里地域での活動を続けた。
 那覇大綱挽保存会によると、綱方は男性のみというルールはない。
揺れる綱から落ちないようにスクワットなどで体を鍛えている森山さんは「プレッシャーはあるけどやりたい。熱意があれば年齢や性別、出身を超えて祭りに参加できるようになったらいい」と力を込める。
 保存会の呉屋守將会長は「森山さんが綱方として登場することで、那覇大綱挽が変わっていく一つの節目になる。女性にも積極的に参加してほしい」と話した。
那覇大綱挽の指揮役「綱方」 500年超で初の女性 年配男性か...の画像はこちら >>
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