【大宜味】閉校した喜如嘉小学校の校舎を活用し、現在、本屋や工芸品店などが入居する複合施設「喜如嘉翔学校」に、新たに宿泊施設「BUNAGAYA」が7月オープンした。大宜味村内外から訪れる人の新たな地域活動拠点として、注目が高まっている。
(北部報道部・大庭紗英)
 喜如嘉翔学校代表の山上晶子さんは自身の子どもたちも2016年に閉校した同小出身。オオゴマダラやフクロウなどが生息するのどかで自然豊かな環境を、地域に開かれた場所にしたいとの思いがあり、跡地の活用事業に手を挙げた。
 22年から施設造りが始まったが、施設運営の経験のない山上さんは苦戦した。計画を進めるうち、建築基準法による学校から宿泊施設への用途変更に伴い、防災設備や浄化槽設置が不可欠であることが判明。急いでクラウドファンディングを開始すると、同小出身者など思いに共感した人から協力が集まり、1500万円の資金を調達した。
 多くの人の応援を受け、複合施設1階に開業した宿泊施設のコンセプトは「精霊たちのすみか」。村に古くから伝わる「ぶながや」や他の精霊たちをイメージした11平方メートルの部屋が6室ある。ロフトを備え、木の香りが広がる部屋で穏やかな時間を過ごすことができるのが魅力だ。
 山上さんは「県内で飛行機に乗らずとも得られる非日常の空間を体感しに来てほしい。宿泊者がやんばるを訪れる理由になるような施設になれば」と願った。
 1泊1人9800円から、2人1万7千円から。トイレとシャワーは共同。
問い合わせは、電話0980(43)0490。詳細はURL(https://www.chillnn.com/196423ea7a77b#hotelMenu)から。
学び舎を活用 非日常の宿に 閉校した喜如嘉小跡に宿泊施設がオ...の画像はこちら >>
編集部おすすめ