先週末の公明党による連立政権からの離脱表明を受け、今週の政局は一気に緊迫の度を増しました。次期首相の座を巡る各党の駆け引きが激化。
週明け21日(火)の首相指名選挙で、日本の新たなリーダーが決まります。激動の1週間となった今週のニュースを振り返ります。
人気観光スポットの苦悩
 沖縄の人気観光地「備瀬のフクギ並木」で、レンタル電動キックボードによる危険な走行や事故が深刻化しています。7月には観光客の女性が転倒し、頭を打つ重傷事故も発生。狭い路地でスピードを出すなど住民生活にも影響が及ぶ中、地元自治体や警察は「いつか更に大きな事故が起きる」と強い危機感を抱いています。
 集落内では観光客がけがを負う様子も度々目撃されており、中には16歳未満に違法に貸し出す悪質なレンタル業者も。警察や行政が対策に動き出しましたが、急増する観光客と住民生活との間に生じた摩擦は、オーバーツーリズムの課題を浮き彫りにしています。現場で何が起きているのか、北部報道部・松田駿太記者のリポートです。

県民に愛される沖縄そば
 17日(金)は「沖縄そばの日」でした。県民に長く愛される沖縄そば。「なぜこの日が記念日なの?」という素朴な疑問から、「地元記者が通う穴場ってどこ?」というグルメ情報まで、沖縄そばがもっと好きになる記事を集めました。
地元紙記者だからこそ知っている 本当にうまい「穴場」の沖縄そば11選【2025年最新】
本当は「沖縄そば」と名乗れなかった? 10月17日の“逆転劇” 1500店制覇の達人が語る楽しみ方
 沖縄そばの消費は回復基調にあります。
沖縄生麺協同組合によると、製麺所への小麦粉仕入量が2024年度に前年比1.8%増加。コロナ禍前の水準には及ばないものの、底堅い需要を示しています。県内での専門店開業も相次いでおり、活気が戻りつつあることがうかがえます。

 その人気は海を越え、台北に沖縄そばを根付かせようと奮闘する台湾の男性もいるほどです。しかしその一方で、県内の若い世代への浸透については、ひとつの課題が浮かび上がっているようです。エフエム沖縄放送制作部次長の大城勝太さんは、記事へのコメントで次のように指摘しています。
ただ、記事を読みながらふと感じたのは、沖縄そばを食べに行くのは、果たしてどの世代なのかということです。スタンプラリーの参加者を見渡すと、私と同じ世代が中心のように思える。外食の選択肢として、若い世代が沖縄そばを選ぶ場面は、以前ほど多くないのではないか。(中略)文化の継承とは、外に伝えることだけでなく、内に根づかせることでもある。若い世代が沖縄そばに親しみを持ち、自然に手を伸ばすような環境をどう育てるか――それは、今後の継承活動の核心になるはずだ。
 沖縄そばが今後も県民に愛され続けるためには、若い世代への継承という視点が、今まさに求められているのかもしれません。

高市氏の首相選出強まる
 公明党の連立離脱表明という激震から1週間。自民党と日本維新の会による新たな連立政権の輪郭が見えてきました。17日(金)の政策協議を経て、維新は野党連携から離脱し自民との協調路線へ。焦点は維新が求める政策を自民がどこまで受け入れるかに移ります。21日(火)には首相指名選挙が予定されており、高市新政権誕生の可能性が強まっています。

ガザ和平実現に向け一歩
 パレスチナ自治区ガザの停戦を巡り、イスラム組織ハマスは13日(月)、生存する人質20人全員を解放しました。イスラエルとハマスは、米政権のガザ和平計画の「第1段階」に合意。和平実現に向けた重要な一歩となりましたが、多くの課題も残されており、先行きの不透明感は拭えません。
【ハマス、人質解放】方針転換で現状突破 トランプ氏の関与継続が鍵
 イスラエルによる苛烈な攻撃で、ガザでは2年で約6万7千人以上が命を落としました。多くの子どもが犠牲になり、飢餓も深刻化しています。共同通信の記者は、パレスチナとイスラエルの現地ルポで、「公平と正義」が、ないがしろにされている現状を報告。その象徴的な事件として、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で起きた出来事を次のように伝えています。

マサフェルヤッタで7月末、一人のパレスチナ人平和活動家が射殺された。容疑者はイスラエルの入植者の男。重機で集落の水道管を壊し始めたため地元民が抗議すると、男は短銃を数発発砲して威嚇し、その後に男性を撃ち殺したのだ。男はその後、どうなったのか。正当防衛が認められ数日で釈放された。一方、非武装で抗議した地元住民20人が「脅迫」を理由に逆に拘束された。
 記者は「こうした事件はこの集落だけでなく西岸では日常茶飯事だ」とつづっています。

来春の甲子園につなげる

(左)県秋季大会決勝で中前2点適時打を放つ沖縄尚学の足立琥太郎  (右)県秋季大会準決勝でピンチを切り抜け、雄たけびを上げるウェルネスの長山武蔵

 11日(土)に高校野球の秋季県大会準決勝が行われ、沖縄尚学とウェルネスが九州大会への出場を決めました。春のセンバツ甲子園へとつながる大一番は、両校とも終盤のホームランで勝負を決める劇的な展開でした。

 九州大会は、宮崎県で25日(土)~31日(金)にかけて熱戦が繰り広げられます。17日(金)には組み合わせ抽選会が行われ、沖縄尚学は26日(日)午前10時、有明(熊本)と、ウェルネスは25日(土)午後3時に明豊(大分)とそれぞれ対戦することが決まりました(九州大会のトーナメント表)。来春の甲子園でも県勢の躍進が見たいのは、私だけではないはず。
チバリヨー沖尚・ウェルネス!
 那覇市で「真夏日」が史上最多を更新するなど、まだまだ暑い日が続いています。気になる週末の天気は、気象予報士・崎濱綾子さんのコラムでチェック。今週の「デジ編チョイス」は、吉元晋作が担当しました。
「いつか大事故が起きる」 沖縄の“絶景集落”を悩ます問題【1...の画像はこちら >>
「いつか大事故が起きる」 沖縄の“絶景集落”を悩ます問題【10月11日~17日 タイムス+プラスから】
「いつか大事故が起きる」 沖縄の“絶景集落”を悩ます問題【10月11日~17日 タイムス+プラスから】
(左)県秋季大会決勝で中前2点適時打を放つ沖縄尚学の足立琥太郎  (右)県秋季大会準決勝でピンチを切り抜け、雄たけびを上げるウェルネスの長山武蔵">
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