第4次嘉手納基地爆音差止訴訟原告団の新川秀清団長らは21日、沖縄市役所に高江洲実教育長を訪ね、沖縄戦から日本復帰までをまとめた「沖縄戦後史ビジュアル年表 世替わりの轍(わだち)Vol.1 1945~1972」を120冊寄贈した。市教育委員会を通じ、市内24の公立小中学校に5冊ずつ配布する。

 原告団は今後、管轄のうるま市、北谷町、嘉手納町、恩納村、読谷村、北中城村内の公立小中学校にも計500冊寄贈する。
 年表は写真や図画のデジタル化を手がけるNansei(ナンセイ、那覇市)が監修・発行した。45年1月10日の第32軍司令部の首里移転から始まり、72年12月18日の第1次沖縄振興開発計画スタートまでを収録。沖縄で起きた出来事に加え、国内や世界の出来事を網羅的に記した。
 QRコードを読み取ると関連する映像資料やデジタルアーカイブサイトにアクセスできる。
 新川団長は「映像や画像が多く、戦後を視覚的に学べる資料で子どもたちの学習に役立つ」と話した。
 年表を企画したナンセイの稲嶺幸弘常務は「原告団の取り組みに感謝する。年表を通して若い人が沖縄の戦後史に興味を持ってくれたらうれしい」と期待した。高江洲教育長は「戦後、今の沖縄市をどうやってつくっていったのか、子どもたちに学んでもらう。教育のデジタル化にも役立つ」と感謝した。
 年表は県内書店で販売している。問い合わせはナンセイ、電話098(867)1300。
同社のホームページはhttps://www.nansei-m.co.jp/news/140/(中部報道部・又吉朝香)
「沖縄の戦後を視覚的に学習できる」 嘉手納爆音訴訟の原告団、...の画像はこちら >>
「沖縄の戦後を視覚的に学習できる」 嘉手納爆音訴訟の原告団、ビジュアル年表を本島中部の小中学校に寄贈
ナンセイが出版した沖縄戦後史ビジュアル年表。写真が多く掲載されている
編集部おすすめ