【名護】沖縄県名護市のネオパークオキナワで24日、国の特別天然記念物でやんばるの固有種「ノグチゲラ」の展示が始まった。2024年に国頭村内での交通事故で左の翼が折れた個体で、野生復帰に向けてリハビリに励んでいる。
同種の動物園でのリハビリは日本で初めての試みで、貴重な種が国内で唯一観察できる。

 

 飼育個体は雄のトレードマークの赤い頭を持ち、全長約15~20センチ、重さは400グラムほど。国頭村森林組合が提供したイタジイの木をつつく様子が間近で観察できる。  個体はNPO法人どうぶつたちの病院沖縄が左の折れた翼を治療し、環境省の施設で野生復帰に向けたリハビリをしていた。より広いゲージで飛ぶ練習をするため、ネオパークで受け入れることになった。
 希少種の森エリアの展示室は、壁を取り除き横9メートル、縦と高さ3メートルと通常の飼育部屋三つ分の広さを確保した。マジックミラーで鳥から来園者が見えないようになっている。  今後、飛べる距離や負傷箇所の回復度合いを見ながら野生復帰を目指す。
 ネオパークオキナワの山中隼輝さんは「ノグチゲラが沖縄県の県鳥であることは意外と知られていない。県民の方々や観光客のみなさんにノグチゲラを知ってもらうきっかけになってほしい」と話した。 (北部報道部・松田駿太)
 
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