【沖縄】米軍嘉手納基地に接収された旧越来村西里の人たちが戦後多く移り住んだ沖縄市園田の園田青年会は29日、基地内でエイサーを奉納した。結成40年の1998年から約10年おきに奉納エイサーを続けてきたが、2020年はコロナ禍で開催できなかった。
昨年米軍に要請し、今年16年ぶりに実現した。

先祖供養のため拝所に向かって唐船ドーイを力強く踊る園田青年会のメンバー=29日、嘉手納基地(豊里友行さん提供)

 嘉手納基地の南東部は戦前の旧越来村西里に当たる。戦時中、字焼廻(やきまーじ)など同地域の住民の多くは本島北部に疎開し、戻ろうとした古里は米軍によって基地に接収されていた。
 この日は園田青年会と焼廻郷友会の約50人が基地を訪れた。戦前と同じガジュマルや拝所が残る小高い場所で、先祖のためにエイサーを舞った。
 青年会の島袋雄偉(ゆい)会長(23)は「青年会のルーツを学び、気持ちを込めて踊った。今後も奉納エイサーを続けていきたい」と語った。(中部報道部・又吉朝香)
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