【浦添】浦添市の繁華街屋富祖通りで29日(土)、「ユカタdeナイト2025」が開かれる。かつて映画館などが立ち並び、にぎわった通りは、シャッターが閉まったままの店も多い。
屋富祖通り会会長の松島朝也さん(46)が「地元のために恩返しを」と地域おこしに奔走する中、3年前に始まったイベントだ。
 松島さんは屋富祖で生まれ育った。小学生の頃は通りにあった映画館「オリオン座」や書店に足を運んだが、年を重ねるにつれて那覇や北谷で遊ぶことが増え、足が遠のいた。
 宜野湾市内の飲食店で働いていた30代前半、久しぶりに屋富祖通りを歩くと変貌ぶりに驚いた。シャッター街になり、子どもたちが遊ぶ場ではなく「夜の街」になっていた。
 2010年ごろに独立し、屋富祖で飲食店を開いた。店が軌道に乗ると、地元でのイベントを考えるようになった。
 思い浮かんだのが、北谷町美浜で開かれているハロウィーンだ。子どもを連れて参加すると、お菓子をもらいながら街を歩くことで新たな店を知ることができた。その光景をヒントに「屋富祖に来たことがない人にも足を運んでもらい、店を知ってもらえたら」と、14年からハロウィーンイベントを始めた。2回目以降は地区の自治会も参加し、現在まで続く。
 ユカタdeナイトは新型コロナ禍以降、客足が戻り切らない通りの飲食店の活性化の一環で3年前から始まった。
浴衣を着て、通りの飲食店を巡るスタンプラリーで、昨年は約100人が参加した。
 今年は29日午後5時から。約20店舗が参加し、スタンプラリーでは抽選会もある。会場での浴衣レンタルもあり、私服での参加も可能。松島さんは「地元の人だけでなく、屋富祖を訪れたことがない人にも魅力を知ってほしい」と呼びかけた。イベント詳細はこちら(https://www.instagram.com/yukatadenight/)から。(社会部・滝口信之)
浴衣で飲食店巡りスタンプラリー 11月29日「ユカタdeナイ...の画像はこちら >>
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