音楽バンド「グランギニョル」がひめゆり平和祈念資料館所蔵とみられる学徒の写真に目隠し加工を施し、沖縄県内の公演宣伝に使っていた問題で、グランギニョルの「X」の公式アカウントは12日午後の公演直前に、中止を発表した。公演のタイトルは「ひめゆり学徒隊」だった。

 公式アカウントは、公演中止の理由について「多数ご意見を頂きました」と説明した。チケット代は返金するという。本紙はバンドメンバーに取材を申し込んだが、応じなかった。

 ひめゆり学徒隊は、沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校で構成。1945年3月下旬、2校の生徒と教師計240人が本島南部の陸軍病院に動員され、うち136人が犠牲になった。多くは日本軍が6月18日に出した解散命令後に命を落とした。
 バンドの沖縄公演は10~12日の3日間の予定だった。学徒の写真に目隠し加工を施した宣伝や、ボーカルの人物が三つ編みにモンペ姿で泥や傷のようなメークをしたコスプレ姿をめぐり、SNS上で批判の声が相次いでいた。
「ひめゆり」写真を宣伝利用したバンド、12日の沖縄公演を直前...の画像はこちら >>
編集部おすすめ