【東京】反核や平和、人権擁護などの視点で優れた報道をした個人・団体に贈られる第31回平和・協同ジャーナリスト基金賞の贈呈式が13日、東京都内であり、沖縄タイムス編集局の「沖縄戦80年 鉄の暴風 吹かせない」キャンペーン報道に大賞の基金賞が贈られた。
 代表して賞状を受け取った本紙社会部の新垣綾子副部長は、会社を挙げてさまざまな企画を展開したと説明。
「沖縄の新聞社だからできること、やるべきことは何かをじっくり見つめ直す機会にもなった」と振り返った。戦争体験者の減少にも触れ、「最後の一人まで証言を聞き続ける覚悟で、戦争にあらがう報道を続けていきたい」と話した。
 同基金の岩垂弘・代表運営委員は「沖縄は、『台湾有事』を巡る動きでも分かるように、また戦争の舞台になるのではないかという懸念が高まっている。そういう中で新聞が全精力をかけたことに敬意を表したい」と語った。
 企画で最も評価された「平和の礎刻銘者プロジェクト」は今年6月、「平和の礎」に刻まれている24万2567人の名前を毎日4ページずつ13日間、全52ページにわたり掲載した。沖縄戦の体験者が年々減少し、継承が危ぶまれている中、おびただしい犠牲を実感を持って伝えようと企画し、県内外から反響があった。(東京報道部・島袋晋作)
本紙企画「沖縄戦80年 鉄の暴風 吹かせない」が基金賞 第3...の画像はこちら >>
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