「住み続けたい」2年連続トップの町　なぜ？ 住民の愛着は強いのに、町長選投票率は3割台【12月13日～19日 タイムス＋プラスから】

　毎年恒例の「街の幸福度＆住み続けたい街ランキング2025」（九州・沖縄版）が17日に発表されました。今年も「住み続けたい街」のトップは北谷町でした。北谷町は、同じ調査の枠組みで大東建託（東京都）が毎年発表している「住みここちランキング」でも、7年連続で県内トップをキープ。全国の自治体ランキングでも6位に食い込むほど、住民たちの居住満足度が高いのです。

なぜそんなに「住み続けたい」？ 住民は…
　なぜ、そんなに「住み続けたい」？　調査に答えた居住者の自由記述をみると…
・子育て環境が良く、支援が手厚い（32歳女性、居住歴5年未満）
・街が常に発展していくので、常に新鮮な感覚で買い物などを楽しむことができるから
（43歳男性、居住歴10～15年）
・海もあり、街もあり、住みやすく良い環境（37歳女性、居住歴5年未満）
・憧れていた地域だから（45歳女性、居住歴5年未満）
　などといった意見が。子育て環境や景色の良さ、街の活気、生活利便性などを評価する声が多くありました。居住歴を見ると、移住者を中心に「住み続けたい」と思っている傾向が浮かびます。
町長選投票率最低の美浜区は2割台
　さて、そんな北谷町ですが、11月に行われた町長選は「低すぎる」投票率が話題を呼びました。投票率は３３・３３％にとどまり、町長選としては過去最低を記録。投票率は１９７３年の８８・０％をピークに下がり続けています。

北谷町長選に当選し、町選挙管理委員会の仲村佳卓委員長（左）から当選証書を受け取る渡久地政志＝11月、同町役場

　とはいえ、住人たちが政治そのものに関心が低いのかといえば、必ずしもそうとは言い切れなさそう。移住者が多いことで知られる美浜区は、町長選で投票率が２４・６９％と１１行政区別で最低でした。しかし、国政選挙の７月の参院選は５６・８２％と、行政区の中でも比較的高かったようです。
　北谷町長選、低投票率の背景に何が？ 中部報道部の垣花きらら記者の読み応えあるリポートです。

　あまりに住み心地がいいからこそ、政治に地域課題の解決を求める＝投票、という行動につながりにくくなっているのかもしれないとも感じました。
強く感じた「やり直す」決意
　卵といえば「みやぎ農園」（南城市）の平飼い卵。そう決めて長年購入してきた一消費者として、一連の表示偽装問題は裏切られた思いがしています。

平飼い卵の偽装表示問題について謝罪する（左から）みやぎ農園の小田哲也社長と宮城盛彦会長、ファームミヤギの大浜善也社長＝19日、南城市・大里城趾公園体験交流センター（小宮健撮影）

　問題発覚後、初めて記者会見を開いたみやぎ農園の宮城盛彦会長と小田哲也社長の説明には正直、納得のいったところもあれば、いかなかったところもありました。ただ「やり直すんだ」という強い決意は感じました。
　いつか、またあのおいしい卵を、気軽に、そして安心して食べられるようになる日を願っています。

12/21は南城市長選投開票日
　古謝景春前市長の失職に伴い、南城市長選があす21日（日）に投開票されます。選挙には、共に新人で元県議の大城憲幸氏（57）と座波一氏（66）が立候補しています。
　21日の投開票日は、沖縄タイムス特設サイトで開票の進捗に合わせて開票結果をリアルタイムで更新。当選確実の候補者が出れば速報します。特設サイトでは、市長選関連の最新ニュースも確認できます。ぜひ、ブックマークして定期的にチェックしてみてください。

　さて、あっという間に、もう年末が近づいてきました。師走は過ぎ去るのが本当に早いです。週末に大掃除を始める人もいるでしょうか。お天気は崎濱綾子さんのお天気コラムでぜひチェックしてくださいね。今週のデジ編チョイスは篠原知恵が担当しました。