【小橋川慧通信員】世界に広がるウチナーネットワークの継承と発展につなげる事業の一環として、県内の高校生8人が10月25日、カナダ・カルガリー市に派遣された。県人会カルガリーオキナワンクラブ会員の4家庭に5日間滞在して県系人との親睦を深め、市内の中学生と交流し11月5日に帰沖した。

 カルガリーの県人会会員は戦後沖縄から同市に移住した「新移住者」が主体。それを反映しホストファミリーの言葉も日本語、英語、韓国語と多様だ。
 生徒たちは、市内を観光した後、沖縄からカナダに移住した人たちが、どのように生活を始め現在に至ったか話を聞いた。「カナダの農業実習に参加して」「幼児期にカナダ移住を希望した両親と一緒に」といった異なる背景に触れた。
 10月30日の「世界ウチナーンチュの日」は県人会主催の催しがあり、生徒たちは沖縄そばやジューシー、サーターアンダギーなどに舌鼓。県人会のエイサー披露や三線グループ美ら風とのコラボ、全員でのカチャーシーなどがあり楽しいひとときを過ごした。
 生徒らはこのほか、市内のプライベートスクールの中学3年のクラスに1日入学。校内の劇場で「ダイナミック琉球」に合わせた演舞や、「安里屋ユンタ」を三線と踊りで披露して大喝采を受けた。
 ホスト役の玉城紋子さんは「カナダ育ちの青年たちが沖縄からの若者とSNSのアカウントを交換するなど、沖縄を身近に感じるようになったのがすばらしい」と話した。大久典子県人会長は「あなた方はカナダの生徒や先生を感動させ国際人の一歩を踏み出した。その意欲と自信を持ち続けてほしい」と生徒らを激励した。
(写図説明)市内を観光する沖縄の高校生たち
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