[ワールド通信員ネット@米国]
 【森田のりえ通信員】米ロサンゼルス在住の管理栄養士として活躍していた沖縄系2世の古堅美佐さん(27)は、ウチナーンチュ子弟留学生受入託事業の北米沖縄県人会県費留学生として1年間、琉球料理伝承人の津嘉山恵子さんから琉球料理を学び、10月にロスに戻ってきた。
 琉球料理に興味を持ったのは、沖縄が世界の長寿地域ブルーゾーンの一つだったから。
「その根源は伝統的な沖縄料理にあるのではないか」と琉球王国時代から受け継がれた食文化を勉強したいと考えた。
 琉球料理の多くは豚やかつお節のだしに島野菜、島豆腐などを加え、少量の塩やしょうゆで味付けする。食材の切り方や味のバランス、何よりも心を込めたおもてなしを大切さにしていると思った。学校給食も「おいしくて温かい手料理を提供していることに感動した」と語る。
 歴史を学び、多くの人たちとも交流。多様な経験や視点を通して沖縄を見ることができたと振り返る。食の欧米化で伝統料理が失われつつあることを案じ「琉球料理を広めるためのリソースになり、その健康効果などを広げていきたい」と前を見据えた。
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