[ヒットのたまご](300)沖縄物産コーディネイター 池村博隆
 芳沢農園の芳沢雅さんは曽祖母が商品化した「コーレーグース」をラベルはそのままに、曽祖母の写真を使用して「おばあちゃんのてぃだくーす」(1058円)として約20年ぶりに復活させました。島とうがらしは、海藻由来のミネラルや有機質液肥を使用して栽培し、熟した実を塩と泡盛で熟成させるなど昔ながらの製法にこだわりました。
深いうま味とまろやかな辛さを実現した逸品で、リピーターも続出しています。
 手応えを感じていた芳沢さんですが、県外流通バイヤーとの商談会で困惑することになります。量販店や高質スーパー、問屋など業態によってバイヤーの意見が違ったのです。あるバイヤーは「味は良いがパッケージに人の顔があるのは消費者が二極化する」と指摘。一方、別のバイヤーは「親しみやすさを感じ、一度見たら忘れない」と太鼓判を押しました。商品名も「すでに確立されているコーレーグースとした方が良い」という声もあれば、逆に「沖縄のホットソースでは」との意見も出ました。
 後日、芳沢さんは現在の商品名とパッケージを継続することを決めました。「やっぱり愛着があります。まずは県内から地盤固めをしたい」と話します。バイヤーからの意見を咀嚼(そしゃく)しターゲットは誰なのか、どこで買ってほしいのかを自ら想定した芳沢さんの「おばちゃんのてぃだくーす」は、那覇市にあるニューローカルコンビニ「松尾芭商」で取り扱い中。ぜひ、ご賞味ください。
 【メモ】石垣市登野城2241の304。
電話080(6482)3258。
 
昔ながらの製法で「おばあちゃんのてぃだくーす」復活 愛着でパ...の画像はこちら >>
昔ながらの製法で「おばあちゃんのてぃだくーす」復活 愛着でパッケージ継続 石垣市の芳沢農園[ヒットのたまご]
芳沢雅さん
編集部おすすめ