急転直下の衆議院解散をきっかけに、沖縄の選挙構図がめまぐるしく動いた1週間。まだまだ激動のさなかですが、選挙区ごとの構図が見えてきました。

 先週には、新党「中道改革連合(中道)」の結成によって、県内選挙で蜜月関係にあった自公の選挙態勢の行方が一層不透明になったばかり。そして今週は、辺野古新基地建設反対でまとまる「オール沖縄」勢力に新たな亀裂が入りました。激動の1週間を、読まれた記事と写真でサクッと振り返ります。
2014年の誕生以来"初"の事態
1月17日(土)「独自候補」表明に驚き広がる
 「オール沖縄」の政党会派会議で、社民党県連の多和田栄子副代表が、衆院沖縄2区に独自候補擁立の方針を表明。関係者に驚きが広がります。2区には、社民党公認で前回当選し、その後に離党した現職の新垣邦男氏も立候補を予定。辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力の分裂選挙になるとして、政党会派から反発が相次ぎました。
【読まれました】又吉俊充記者の解説:新基地反対より党利を優先 「オール沖縄」分裂選挙で民意置き去り
1月18日(日)県連内部から「反対」を表明
 社民党県連が記者会見し、県連の一部が表明した2区の独自候補擁立方針に反対を表明。福島瑞穂党首や県連の一部によるものだとして「意見が分かれている」と訴えました。

沖縄2区の独自候補擁立方針に反対を表明する社民党県連幹部ら=18日、うるま市内

1月19日(月)立民幹事長発言に波紋
 2区選出で現職の新垣邦男氏が、新党「中道改革連合」(中道)に合流し立候補すると表明しました。
 一方、立憲民主党の安住淳幹事長は、中道の綱領発表会見で、辺野古の新基地建設について「(中道が)政権をいざ担うとなれば、ストップすることは現実的ではないと思う」と発言。中道に合流する衆院選の候補者をはじめ、辺野古反対を軸に集まる「オール沖縄」勢力内に動揺が広がりました

中道改革連合の政策について見解を述べる社民党の福島瑞穂党首=19日、参院議員会館

 社民党県連の一部はこの日、2区に元衆院議員の瑞慶覧長敏氏を独自に擁立する方針を決定。
福島瑞穂党首は都内で記者会見し「中道の政策では沖縄の抱えている問題は絶対に解決しない」との見解を示しました。
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1月20日(火)安住氏が発言釈明、県連は抗議
 立民の安住淳幹事長が「辺野古ストップ現実的でない」発言について釈明。中道の新基地建設をめぐる立場は「まだ整理できてない」と語りました。立民県連はこの翌日、記者会見し、安住幹事長の発言について抗議したと発表しました。
1月21日(水)2区・4区で分裂選挙が決定的に
  「オール沖縄」勢力は、衆院沖縄4区で特定の候補者を支援しない方針を決定しました。4区は、ともに辺野古新基地反対の立場から、現職でれいわの山川仁氏、新人で中道の砥板芳行氏が立候補を予定。選挙区で候補者を支援しないのは、オール沖縄勢力が誕生した2014年以降、初めてのことだといいます。

「オール沖縄」の政党会派会議についての質問に答える山内末子県議(中央)=21日、那覇市

 一方で、この日、元衆院議員の瑞慶覧長敏氏は記者会見で2区に立候補を表明。4区だけでなく、2区でも辺野古反対勢力の分裂選挙が決定的となりました。
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どうなる?激戦予想の4選挙区、対決構図は
 そして、高市早苗首相は23日の通常国会冒頭、衆議院を解散しました。解散から投開票まで16日間、戦後最短という「超短期決戦」に突入します。
 24日時点で、沖縄1~4区に立候補を表明している候補者です。

【衆院1区】現職では共産の赤嶺政賢氏と自民の国場幸之助氏が立候補。新人は維新の山川泰博氏が前回の4区から選挙区を変えて臨みます。参政の和田知久氏も立候補を表明しています。
【衆院2区】現職では、中道に合流する新垣邦男氏、自民の宮崎政久氏。新人は、元衆院議員で南城市長も務めた瑞慶覧長敏氏が立候補を表明し、社民党本部に公認を申請中。参政の吉田悠里氏、無所属の比嘉隆氏も立候補を表明しています。
【衆院3区】現職では、自民の島尻安伊子氏と、中道に合流する屋良朝博氏。新人は、参政党から仲間暁子氏が立候補を表明しています。
【衆院4区】現職では、自民の西銘恒三郎氏、れいわの山川仁氏。新人は、中道から元石垣市議の砥板芳行氏、国民民主から竹富町議の崎枝裕次氏が立候補を表明しています。
 保守票を奪い合う構図の1区、辺野古新基地反対派が分裂選挙に突入する2区、現職2氏の4度目の対決となる3区、進む防衛力強化争点となる4区ー。それぞれの構図について、衆院選取材班が詳しく解説しています。


週末の選挙開票速報は特設サイトで
 衆院選だけではありません。選挙イヤーの沖縄では、明日25日(日)に早速、名護市長選と八重瀬町長選、八重瀬町議補選が投開票を迎えます。
 両選挙の開票速報は沖縄タイムスの特設サイトで。開票経過は随時更新し、当選確実となった候補者には「花マーク」を付けてお知らせします。このほか、名護市長選では、開票所ライブ配信のほか、投票箱が閉まる午後8時ごろに出口調査結果を公開予定です。

 選挙報道の準備に追われる日々で、今週のデジ編チョイスは選挙一色となってしまいました。正直なところ、今回の衆院選には「なぜ今なのか」という拭いきれない違和感があります。おこめ券や現金配布など、各市町村で物価高対策がようやく動き始めたばかりで、効果が見えるのはこれから。そうした中で、さまざまな対策を盛り込んだ2026年度当初予算案の審議も後回しにし、数百億円規模の選挙費用を投じてまで、衆院解散に踏み切る。その判断に、いったいどれほどの大義があるのでしょうか。
 今週のデジ編チョイスは篠原知恵が担当しました。週末の天気は崎濱綾子さんのコラムでチェックくださいね。
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