恒例の「万歳」が自民党議員ら一部にとどまったことが、この解散の異様さを物語っている。「大義なき解散」への批判から野党席は静まり返っていた。
物価高対策が柱の2026年度予算を決める大事な時期である。解散で、年度内の成立は困難となった。政治空白による国民生活への影響は避けられない。
2月の衆院選は1990年以来36年ぶりである。真冬の超短期決戦に自治体は戸惑いを隠せない。
降雪などで選挙ポスターの掲示や投票が困難になる恐れがある。県内では竹富町が、冬場の悪天候で船便の欠航率が高まるため投票日を2日繰り上げることを決めた。入場整理券の発送が期日前投票の開始に間に合わない自治体も相次いでいる。
高市首相は解散の理由を自民と日本維新の会の連立に伴う「重要政策の大転換」について信任を得るためとした。しかし、本来は国会で議論し、対立軸を明確にした上で、国民に信を問うべきである。
この時期の衆院解散が本当に必要だったのか。高市首相の解散権の乱用とも言うべき政治姿勢が問われる選挙でもある。
物価高対策はどうするのか、飲食料品の消費税率を0%に引き下げた場合、財源はどうするのか、外国人政策や選択的夫婦別姓の問題は-。議論するべきことは山積みだ。
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解散により事実上の選挙戦に突入した。県内4選挙区からはこれまでに16人が立候補を表明している。
自維連立政権発足後の初めての衆院選で、長く続いた「自公対オール沖縄」の構図に変化が生じている。
自民党の公認4人は公明との連携が望めない状態で、2区と4区は名護市辺野古の新基地建設に反対する立候補予定者が競合する「分裂選挙」になりそうだ。
争点の一つは新基地建設である。軟弱地盤改良工事は遅れ、総事業費が膨らむのは明らかだ。選挙戦では、この巨大プロジェクトの是非にとどまらず、普天間飛行場の危険性除去がいつ実現できるのかも含め、具体的な考えを示し、議論を深めてほしい。
物価高対策も大きな争点である。
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交流サイト(SNS)ではすでに立候補予定者の情報発信が盛んになっている。今選挙もSNS選挙になることは間違いない。
SNSは政策を比較したり、候補者の人となりを知ったりするには便利なツールである。半面、誤情報や偽情報、根拠が曖昧な情報が飛び交う。
近年、報道機関もファクトチェックに力を入れている。情報は事実なのか。うそやデマに惑わされず、正しい情報を見極める選挙にしたい。

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