長引く物価高は国民の暮らしを圧迫している。昨年の参院選に続き今回も物価高への対応は最大の争点だ。
対策として多くの政党が主張するのが消費税の減税や廃止である。チームみらい以外の10党が公約に掲げる。
自民党と日本維新の会の政権与党は、飲食料品の消費税2年間ゼロについて選挙後に開く国民会議で「検討を加速する」という。高市早苗首相は公示直前「(2026)年度内を目指したい」と実施時期まで言及した。
ただ、党内の議論はなく、発言はあくまでも高市氏の「希望」。財源の根拠も明確に示されていない。
野党では中道改革連合などが飲食料品に限り恒久的にゼロにすると訴える。野田佳彦共同代表は、政府系ファンドを創設し運用益を財源とすることを提案するが、こちらも議論が深まっているとはいえない。
消費税は急速な高齢化に伴う社会保障費の増大に対応する「安定的財源」として引き上げられた。
減税分をどう補填(ほてん)するのか。目先の対応で将来にツケを回すことのないよう説得力のある説明が求められる。
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安全保障政策も大きな論点だ。
高市政権は安全保障関連3文書の今年中の改定を目指す。その中には防衛費のさらなる増額に加え、「非核三原則」の見直しも検討されている。
高市氏は武器輸出の拡大やスパイ防止法にも踏み込む構えだ。賛同している野党もあり、選挙後に加速する可能性がある。
いずれも戦後80年続いてきた平和国家としての在り方に関わる。国民的な議論が求められる。
外国人政策も争点の一つだ。
ただ、ポピュリズム(大衆迎合)に傾いた排外主義的な政策では、外国人の人権や生活を脅かすことになりかねない。
選挙で差別が助長されるようなこともあってはならない。
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国外に目を向ければ、ロシアのウクライナ侵攻やガザ戦闘もいまだに収束の気配がない。
そうした中でトランプ米政権はベネズエラ攻撃に踏み切った。軍事力を背景にデンマーク自治領グリーンランドの領有を主張するなど「暴走」を続けている。
高市首相の発言をきっかけにした日中関係の悪化は国民生活にも影響を及ぼしつつある。
民主主義や法の支配、自由貿易体制など普遍的な価値観が崩れつつある岐路に、政治はどう対応すべきかが問われている。

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