[県歯科医師会コラム・歯の長寿学](369)
 歯が凸凹になっている状態を叢生(そうせい)といい、永久前歯が生えそろう時期、または永久歯が全て生えそろった後に矯正治療を開始します。永久前歯が一部反対になっていて咀嚼(そしゃく)運動を阻害する、歯肉が下がる場合などは永久前歯が生えそろう時期に矯正治療を開始します。

 上下の歯並びや上顎を横に広げる装置(床装置、クワドヘリックス、バイヘリックス、上顎急速拡大装置など)、上の前歯を前に押し出す夜間就寝中のマウスピース(FKO)、歯の裏側から上の前歯を前に押し出す装置(リンガルアーチ)、さらに歯にボタンのような装置(ブラケット)とワイヤを使用することもあります。毎月1度通院します。
 前歯に凸凹があってもむし歯や歯肉炎、下顎を動かすのに大きな問題がなければ、この時期に積極的な矯正治療は行いません。
 しかし、友人や周囲から凸凹を中傷されたり、ご本人やご家族が強く希望されたりする場合は矯正治療を開始することがあります。
 永久歯が全て生えそろった後の矯正治療の主役は、上下全ての歯にブラケットとワイヤを装着するマルチブラケット装置です。毎月1度、2~3年前後通院します。
 歯の幅が大きくて上下の顎に並べられない場合や無理して並べると歯肉が下がり、口元が突出して自然に口を閉じることができないと判断される場合は永久歯を抜歯して、その抜歯した隙間を利用して歯を並べることも珍しくありません。その後は、マウスピースや歯の後ろをワイヤで固定して歯並びを維持します。
 近年、「見えにくい」という利点からマウスピース矯正をされる方が増加していますが、半面、欠点も指摘されています。日本矯正歯科学会の見解がホームページに示されていますので参考にしてください。
 いずれにしても、矯正治療はしっかり検査、診断を行った上で治療方針を決定し、患者さんに説明して同意を得て初めて治療が開始されるということです。(山内昌浩=山内矯正歯科クリニック、嘉手納町)
歯が凸凹になっている「叢生」 さまざまな矯正治療法や時期 し...の画像はこちら >>
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