書籍や文房具をそろえる街の本屋さん、大城書店石川店(うるま市)が28日に閉店する。店内のボードには、22年間の営業に感謝する顧客の付箋メッセージが900枚以上。
社長の大城洋太朗さん(38)は「泣いてしまうので今は読めない」と忙しく立ち働く。文房具は閉店セールで本当に在庫一掃しかけ、本も含めて仕入れを続けて最後の日まで地域に文化を届ける。(編集委員・阿部岳)

顧客が寄せた900枚以上の付箋メッセージを「泣くから今は読めない」と語る大城洋太朗社長=27日、うるま市・大城書店石川店

 大城書店は1953年、祖父行雄さんが地元読谷村で開店。現会長の父行治さんを経て3代続き、最盛期には5店舗あった。石川店は2004年に開店し、駄菓子もそろえて幅広い世代に親しまれた。
 しかしスマートフォン普及やネット書店の隆盛で経営が厳しくなり、同社で最後の一般客向け店舗となった石川店も閉店を余儀なくされた。今後は官公庁や企業への外商に絞る。
 大城さんは「私自身も店にいる時間が楽しく、何とか残したいと最後の最後まで悩んだが、難しいことが分かった」と説明。「いずれは小規模でも店を復活させたい」と将来を描く。
 入り口正面には店員の提案でボードを置き、顧客に付箋メッセージを書いてもらっている。「私たちの青春」「ここのだがしでささえられたのしくべんきょう」。店でサイン会を開いたことがある漫画家の空えぐみさんも「本当にお世話になりました!!」と書いた。


漫画家の空えぐみさんが書いたお礼の付箋メッセージ=27日、うるま市・大城書店石川店

 読谷村に店舗があった時代から40年以上通ってきた眞榮田階子さん(48)は最後に「ずーっと ずっと だいすきだよ」など絵本3冊を買った。「私のお店への気持ちみたい。本当にさみしくなる」と語った。
 20年以上勤める店員の眞壁幸乃さんは「みんな和気あいあい。小さい子と触れ合うのも楽しかった。最後までみんなで頑張る」と語ると、涙が止まらなくなった。
「私たちの青春」「ずっとだいすき」 惜別の付箋900枚 漫画...の画像はこちら >>
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「私たちの青春」「ずっとだいすき」 惜別の付箋900枚 漫画家の空えぐみさんも 大城書店、2月28日閉店
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