米国籍の父とウチナーンチュの母を持つうるま市出身の3姉妹ボーカルグループ「ドリームシスターズ」が、パワフルで伸びやかなコーラスと飾らないトークで人気を集めている。笑顔がまぶしい3姉妹だが、小学生のころは肌の色など外見の違いからいじめを受けた。
生きづらさを抱える子どもたちへ歌や講話でエールを送っている。(社会部・村井規儀)
 ドリームシスターズはソロで歌っていた次女バニーさん(29)が姉シェリーさん(33)、妹マリーさん(24)を誘って2016年に結成。25年1月、それまでの「ドリームガールズ」から改名した。
 ことし2月28日、地元うるま市であったイベントではABBAの「ダンシング・クイーン」や映画「グレイテスト・ショーマン」の主題歌「ディス・イズ・ミー」などを歌った。赤ちゃんを抱っこしながら体を揺らす女性、足でリズムを刻む年配の男性、舞台前で踊る子ども。歌声は幅広い客層に届く。
 「子どもの頃はハーフで悩むことが多かった」。シェリーさんはMCで、からかわれ、いじめられた過去に触れた。父親の絵を描く授業で先生が「肌色で塗りましょう」と呼びかけると、同級生が「おまえの父さんは肌色ではなく茶色だろ」と言った。存在を否定されたような気持ちを覚えている。
 バニーさん、マリーさんも「少しでも白くなりたくて、あかすりで肌が赤くなるほどこすり続けた」「黒い物や食べ物は避けていた」と続けた。
 学校に行きたくない-。
そんな3姉妹の生きる糧となっていたのは、「あなたたちはみんなから愛されている。お母さんのかわいい子どもたち」と言い続けた母ともみさんの愛情だ。
 学校で嫌な目に遭っても、家に帰ればありのままの自分を受け入れてくれる母がいる。「いじめが解決した訳ではないが、翌日もがんばれた」
 大人になった今でも、SNSに誹(ひ)謗(ぼう)中傷を書き込まれることがあるが、母の言葉は支えになっている。その経験からわが子やめい、おいへ「愛している」「ありがとう」の声かけを欠かさない。
 昨年から小中学校での講話も始めた。子どもの高い自殺率の報道に触れたある日、「沖縄の子どもたちに愛情のお返しがしたい。私たちに何かできないか」とステージで話したのを、うるま市の嘉手苅弘美教育長がすぐにキャッチして実現につながった。
 講話ではいじめや差別の体験を語り、多様性や人権の尊重を呼びかけるだけでなく、「自分自身を愛して」と伝えるマリーさん。バニーさんも「本当の私を理解する人がいれば大丈夫」と、ありのままの自分を大切にしようと訴える。
 SNSの影響で子どもたちの世界はますます生きづらいと話すシェリーさん。だからこそ、「私はそんなひどい事を言われてはいけない存在、尊重されるべき存在なんだとプライドを持ってほしい」とステージや講話に思いを込めている。

8・15日イベント出演
 ドリームシスターズは8日午後1時から「国際女性デー×フェムテック」に出演する。会場はサンエー浦添西海岸パルコシティで、入場無料。問い合わせは沖縄タイムス社、電話098(860)3572。
 また、15日午後2時から那覇市の中小企業振興会館である「多様なルーツとともに生きる」にも出演。参加無料だが要予約。問い合わせは県女性力・ダイバーシティ推進課、電話098(866)2500。
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