名護市の辺野古沖で小型船2隻が転覆し、女子高校生(17)と男性船長(71)が死亡した。
2隻は普段辺野古の新基地建設に抗議する市民らが乗る小型船で「平和丸」(5トン未満)と「不屈」(1・9トン)。この日は平和学習で沖縄を訪れていた京都の高校生18人が、それぞれ10人と8人に分かれて乗船していた。
平和を学ぶ場でいったい何があったのか。尊い命が失われてしまったことに深い哀悼の意を表したい。
事故は16日午前10時10分ごろ辺野古の沖合で発生した。2隻は一列になって航行中、大波に襲われ転覆したとみられている。
乗員は定員内で高校生18人と船長ら乗組員3人の計21人。亡くなった船長以外の20人は救命胴衣を着用していたことが分かっている。
一方、引率の教員は体調不良のため乗船していなかったという。高校生たちは船上から新基地建設工事現場を見ながら、乗組員からサンゴ礁や埋め立ての状況について説明を受けていた。
現場の天候は晴れ。
ただ、付近では数日前から波浪注意報が発令されていた。出航判断は妥当だったのか。
救命胴衣を着用していたのになぜ女子生徒が命を落とすことになったのか。
亡くなった船長は20年近く辺野古で船を出してきたという。どうして事故が起きたのか。原因究明を急いでほしい。
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事故を受け、第11管区海上保安本部は船長らの業務上過失往来危険と業務上過失致死傷の容疑で捜査する方針だ。
この高校は1980年の創立時から修学旅行で沖縄を訪れ、沖縄戦体験者の講話を聞くなどの平和学習を行ってきた。2004年にはそうした活動が評価され県から感謝状が授与されたこともある。
ことしも今月14日に約270人の生徒が来県。17日まで「辺野古コース」を含め複数のコースに分かれて行動していた。
亡くなった女子生徒は平和問題への意識が高く、優秀で中心的な存在だったという。その命が失われた。保護者の悲しみは察するに余りある。同行した生徒たちも大きなショックを受けているに違いない。
学校側は生徒たちの心のケアと、保護者への説明を尽くしてもらいたい。
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平和学習の場での事故の衝撃は大きい。
今回、平和学習を受け入れた市民団体の側でも、受け入れ体制に問題はなかったのか真摯(しんし)に検証する必要がある。それが果たされるまで海上での活動は控えた方がいい。
同時に、事故を巡る誤情報や誹謗(ひぼう)中傷がインターネット上などで広がることがないよう注意したい。
悲劇が二度と繰り返されないよう、徹底した調査が求められる。

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