毎月の公的医療保険料に上乗せし、高齢者を含めた幅広い世代や企業からも、一定の金額を徴収する仕組みである。
児童手当の拡充として、所得制限をなくし高校生まで延長するほか、妊婦に10万円を給付。親の就労に関係なく子どもを預けることができる「こども誰でも通園制度」など、多岐にわたる子育て支援策の財源に充てられる。
そのために必要な国民の負担額は、会社員らが入る被用者保険では1人当たり平均で月額500円。多くは5月の給与から天引きが始まる。
自営業者らが入る国民健康保険は1世帯当たり月300円、75歳以上の後期高齢者医療制度は1人当たり月200円となり、徴収が始まる時期はいずれも6、7月に通知される。
年収や加入する医療保険などによって徴収額が細かく決められた複雑な内容であるにもかかわらず、国民に対する説明は十分とはいえない。
徴収開始直前のこの時期になっても理解は進まず、天引きされた保険料を見て初めて「なぜ?」と驚く国民も多いのではないか。
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政府は初年度の徴収総額を6千億円と見込む。27年度は8千億円、28年度には1兆円と段階的に引き上げるとしている。
実施に向けては当初から「国民の負担額は実質ゼロ」と強調してきた。
「賃上げや社会保障の歳出改革などで社会保険料の負担を軽減し、相殺できる」というのが政府の説明だ。
医療や介護費用が右肩上がりに増える中で具体的な試算の説明もないため、分かりづらく、納得できない人は多い。
子どもの有無に関係なく全世代から徴収する支援金制度に対し、子育てを終えた高齢者や、子どものいない独身者などからは「独身税」だと批判する声も出ている。
国民から約1兆円もの財源を集める手段として、税ではなく公的医療保険に上乗せするやり方にも疑問が残る。
説明責任を果たしていない政府に不信感が募るのは当然だ。
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2025年に生まれた外国人を含む子どもの数は70万5809人となり、統計を始めた1899年以降で最少を更新。前年から1万5千人以上の減少となり、10年連続で最少を更新した。
急速に進む少子化対策は大きな課題であり、社会全体で子育て世代を支える仕組みづくりは必要だ。
子育て世代に限らず、これから結婚や出産を控えた単身の若者や現役世代の負担軽減も不可欠である。
国民全体で支え合い、安心して子を産み育てることができる社会の構築に向けて、政府にはより丁寧な説明が求められる。

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