『√5』は当時の海外エンジニアや鍵盤楽器が大胆に導入されたサウンドで強烈な印象を残した、バンドを代表する一枚。今回の『√5 デトックス』は、そのマルチテープ音源をもとに、初期からバンドに関わってきたエンジニア・渡辺省二郎氏が2025年版として全曲をリミックスしたもの。いまみちともたか(ギター)の全幅の信頼のもと、渡辺氏はオリジナル音源にとらわれず、自由な発想でトラックダウンを行ったという。曲順も当時の構成とは異なっており、メンバーによって新たな構成が採用された。また、「リミックスというより、何かもっと面白い言い方があるのでは」との、いまみちとKONTA(ボーカル/サックス)による会話から、“デトックス”というタイトルが誕生したことも明かされている。
一方、復刻シリーズ第8弾となる『eeney meeney barbee moe』は、1990年にCDでリリースされたバンド最後のオリジナルアルバム。カセットテープでは同曲順の作品が存在したものの、アナログ盤としては今回が初の復刻となる。曲順はLP仕様に合わせて再構成され、ジャケットも『√5 デトックス』と同様にリニューアル。どちらの作品も、メンバー立ち会いのもとでリマスター&リミックスが施されており、CDはBlu-spec CD2仕様、アナログ盤は180g重量盤の完全生産限定盤として発売される。
『√5 デトックス』の制作背景については、バービーボーイズ40周年特設サイト『暗闇日砲デジタル』WEB版で公開中のYouTube番組『「暗闇砲弾」特大号#11』にて、いまみちと渡辺氏の鼎談(前編)を見ることができる。続編となる「後編」は、6月8日に公開予定。
BARBEE BOYSは1984年、シングル「暗闇でDANCE」でデビュー。男女ツインボーカルにサックスが絡む独自のスタイルで80年代後半のロックシーンを席巻し、87年の「女ぎつね on the Run」でブレイクを果たした。40周年を迎える2024年には、過去作のリマスタリング復刻企画を次々と展開しており、今後の動向にも注目が集まっている。