「こども気温」は、サントリーと気象専門会社のウェザーマップが2023年に実施した実験から生まれた概念。
さらに、サントリーは「子どもは汗っかきではない」という意外な事実にも着目。大阪国際大学名誉教授医学博士の井上芳光氏は、「思春期前の子どもは大人より汗腺のサイズが小さく、その働きも未熟なため、同じ体表面積当たりの発汗量は大人より少なく、6割程度しか汗をかけないことが研究で分かっています」と指摘。発汗能力が未熟なため、体に熱がこもりやすく、猛暑日のような高温下では熱中症リスクが高まると警鐘を鳴らす。
救急専門医の藤田正彦氏は、子どもの熱中症対策に必要な3つの行動として、「観察」「水分補給」「暑さから逃げる」を挙げる。特に「暑さから逃げる」については盲点になりがちで、「水分補給だけ行っていても、熱中症対策は不十分」とし、15~20分に一度は風通しのよい日陰や屋内で休憩を取ると決めておくことが予防策として有効だと語っている。