メンバーは、白馬の王子様を彷彿(ほうふつ)とさせるブラックスーツ姿で登場。センターステージへ歩みを進めるたびに歓声が大きくなっていった。オープニングの「Over The Moon」では、ピンクの紙吹雪が舞う演出もあり、華やかなオープニングとなった。
序盤から熱量は高く、メタルロックバージョンに編曲された「Deja Vu」を迫あふれるパフォーマンスで届けると、「0X1=LOVESONG(I Know I Love you)feat. 幾田りら」では、メンバー全員がメインボーカル級のボーカル力を持つTXTならでは表現力を発揮。まっすぐにMOAへの想いを届けるように歌い上げ、会場のボルテージを一気に引き上げた。
MCではSOOBINが「MOAちゃん、元気でしたか?きょうは絶対忘れられない思い出つくりましょう」と呼びかけ、BEOMGYUは「きょう、一人ひとり覚えて帰るからね。最後まで元気に遊ぼうよ!」と笑顔でアピール。HUENINGKAIは「MOAちゃんにまた会えてうれしいです!」と喜びを伝え、YEONJUNが「東京公演に来てくれたMOAがかわいすぎて。オープニング公演からかっこよかった?」と問いかけると、MOAの歓声が返ってきた。TAEHYUNは「僕たち5人が、幸せな土曜日の夜をプレゼントします」と約束し、さらに会場の期待を高めていった。
その後も「Danger」「Resist(Not Gonna Run Away)」「Forty One Winks」など、東京では初めて披露したステージや「New Rules」「LO$ER=LO▼ER(※▼=白ハート)」「君じゃない誰かの愛し方(Ring)」「Good Boy Gone Bad[Japanese Ver.]」「Growing Pain」などの人気曲を惜しみなくパフォーマンス。幻想的でエネルギッシュな時間をMOAと共有した。
見どころのひとつとなったソロパフォーマンスでは、それぞれが個性を存分に発揮。BEOMGYUは、カヤグム(伝統楽器)の演奏と扇子の舞で強く美しく「Sugar Rush Ride」に彩りを加えた。TAEHYUNは「Danger」のイントロで力強くキレのあるダンスを披露し、鍛え上げられた腹筋をあらわにして歓声を浴びた。
YEONJUNは、昨年9月に発表したミックステープ「GGUM」をパフォーマンス。“サングラス外し”や難易度の高いキラーダンスを完璧にこなし、ステージを去った後もMOAがざわめくほどのスター性を見せつけた。
HUENINGKAIは、ドラムを演奏しながらカリスマ的存在感を放った。水をまとったドラムをたたくたび、水しぶきが上がる美しい演出、さらに濡れた髪をかき上げる大人びた表情でMOAを魅了した。SOOBINは、布で目を隠した状態で登場し、「Dreamer」で現代舞踊を披露。布を巧みに操りながら切なさを表現し、最後のカットでは観客が思わず呆然とするほどの切ない表情を見せた。
アンコールでは、MOAからの声援に応えて3曲を追加披露。それぞれが想いを込めてメッセージを伝え、BEOMGYUは「MOAの皆さんが集まってくださって、本当に幸せな1日でした」と感謝を伝えた。TAEHYUNも「今回もMOAの皆さんが約束を守ってきてくれて、こうやって愛してくれたのと同じように、また次も会いに来てくれますよね?」と次なる再会を誓った。
2019年3月に韓国でデビューしたTXTは、20年1月、シングル「MAGIC HOUR」で日本デビュー。24年には自身初でK-POPアーティスト史上最速となる4大ドームツアーの開催に加え、11月30日と12月1日に行われた京セラドーム大阪での追加公演も全席完売となった。同年末の『第75回NHK紅白歌合戦』にも出場し、25年4月からは新曲「Rise」と「Step by Step」がテレビアニメ『BEYBLADE X』オープニングテーマ、『めざましどようび』テーマソングに異例の2曲同時タイアップが決定するなど、日本での人気と注目度が高まっている。
3月7日の韓国・仁川インスパイアアリーナから始まったワールドツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : PROMISE> - EP .2- IN JAPAN』は、バルセロナ、ロンドン、ベルリン、パリ、アムステルダムを巡るデビュー後初となるヨーロッパツアーを経て、計13都市23公演を開催。きょう25日には、東京公演2日目を行い、ワールドツアーの幕を下ろした。